9月も後半になってようやく涼しくなってきてホッとしました。ニュースレターをお送りいたします。
さて、1年弱に渡り交通と物流に関する理論を集めて全体像を眺めてみようとしてきました。今月こそ決着させようと、仕上げをしようとするのですが、まだまだ未知の領域が多々出てきます。サービスマーケティングに担い手不足の解決策の領域があったり、行政学の中で今まで謎だった事が解明されていたり、「そこに解き方があったか」という驚きが多々ありました。
メディア掲載
スコープ3が問う企業と都市の総力戦 企業最適から社会最適へ
スコープ3ではサプライチェーン全体の排出量が問われるので、大企業でなくとも取引先であれば排出量が問われます。これは物流・交通事業者にとって、チャンスでもあります。
国際コンテナ輸送に学ぶ幹線輸送改革
標準化・機械化・集約化・大規模化を極限まで追求した国際コンテナ輸送。その効率性の高さをスタディしました。
近江鉄道を「見立て」で再生――山田和昭のISIS wave #90
近江ARSのご縁で入学したイシス編集学校の卒業生として遊刊エディストにコラムを掲載いただきました。
交通理論体系整理の試み
今回ご紹介するレポートに加え、従来 Newsletter で紹介してきたものを、分野別にページ分けしています。
9月の調査
P 公共交通
P3 第三セクター鉄道のガバナンス
第三セクター鉄道は、沿線自治体が株主であり取締役も出している株式会社が運営しています。であれば、自治体は株主・取締役として経営に関与ができるはずなのですが、なぜか距離があります。
[動画リンク]
- 【P301】三セク鉄道 ガバナンスの「捻れ」 統治構造の分析
- 【P302】三セク鉄道 地域KPI経営という制度設計への提言
- 【P303】三セク鉄道 法的検証 鉄道事業法・会社法・地方自治法・地域公共交通活性化再生法
- 【P304】三セク鉄道 国内コミュニティバスの委託運行に見るガバナンス
- 【P305】三セク鉄道 欧州PSO制度と米国トランジット・オーソリティに見るガバナンス
- 【P306】三セク鉄道 複数自治体による共同運営という形態 他分野の事例と、広域行政との比較
XCT 交通まちづくり団体
[動画リンク]
- 【XCT01】交まち団体 総論:交通を媒介とする市民組織の理論枠組みと資金・人材モデルの類型
- 【XCT02】交まち団体 草の根運動・タクティカルアーバニズム型:Strong TownsとBetter Block Foundation
- 【XCT03】交まち団体 生活実践接続型チャリティと非階層的ネットワーク:Living Streets、Sustrans/Walk Wheel
- 【XCT04】交まち団体 プレイスメイキング・技術支援型と当事者連合アドボカシー:Project for Public Spaces、8 80 Cities、Transportation Alternatives
- 【XCT05】交まち団体 国際フェデレーション・政策インスティテュート型:ITDPとEuropean Cyclists’ Federation
- 【XCT06】交まち団体 国内比較と日本での立ち上げ設計:海外4類型の総括と交通まちづくりネットワークの構想
H マーケティング
顧客、取引先、従業員。相手が求める事を察知・理解して、それに応じたサービスを提供することがマーケティングです。そのために、給与待遇・運賃・案内など様々な手法を駆使します。マーケティング研究会では、講演資料や録画を公開していますのでぜひご活用ください。
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- 【H01】マーケティング 学問的位置づけと全体構成
- 【H02】マーケティング・コンセプトの進化史
- 【H03】マーケティングミックスと4P理論
- 【H04】STPマーケティング
- 【H05】マーケティング ブランド理論
- 【H06】ソーシャルマーケティングと行動変容
- 【H07】ノンプロフィット・マーケティングと公共サービス・マーケティング
- 【H08】B2Bマーケティングと産業財マーケティング
- 【H09】マーケティングと物流の接点——フィジカル・ディストリビューション論の系譜
GS サービスマーケティング
サービスマーケティングを確立した1977年の論文は、実は「自動車」を中心的な事例に使っていました 鋼鉄とクロムからなる有形の製品と、輸送という無形のサービスが不可分に結びついているというショスタックの論証。
[動画リンク]
- 【GS01】サービスマーケティング 学問的位置づけと全体構成——無形性・同時性・変動性・消滅性というサービス財の特徴
- 【GS02】サービスマーケティング サービス品質のギャップモデル SERVQUAL、期待と知覚の乖離
- 【GS03】サービスマーケティング サービス・ドミナント・ロジック 価値共創という視座
- 【GS04】サービスマーケティング 顧客満足とロイヤルティ理論 公共交通固有の文脈への応用
- 【GS05】サービスマーケティング インターナル・マーケティング 現場従業員の動機づけと顧客満足の関係
V 観光
観光が重要な収入源となる場合、その構造を理解することが重要です。観光者が求める「本物」は、実は演出された生産物かもしれません——マッキャネルが1973年に示した「ステージ化された真正性」を、ゴフマンのフロント・バック概念とともに整理。
[動画リンク]
- 【V01】観光学 観光学と交通・物流の5つの接点
- 【V02】観光学 オーバーツーリズム論 観光地の受容力理論
- 【V03】観光学 観光と交通の結節点 DMO(観光地域づくり法人)と交通事業者の連携
- 【V04】観光学 まなざしの社会学 アーリの観光のまなざし論
- 【V05】観光学 聖地巡礼・コンテンツツーリズム 鉄道と物語消費
- 【V06】観光学 交通インフラの観光資源化 保存鉄道・遺産鉄道の理論
- >中経論壇 初詣と国内旅行 閑散期の集客が国民的風習に
- >運輸と経済 2020年9月号 新型コロナ禍の海上空港アクセス
- >2025年9月7日 彦根の観光と公共交通を知ろう 開催しました
A 農業
鉄道貨物の輸送量が大きい農業について掘り下げました。[動画リンク]
- 【A01】農業 学問的位置づけと全体構成
- 【A02】農業 米国型大規模穀作モデル
- 【A03】農業 オランダ型集約的施設園芸モデル
- 【A04】農業 新大陸型輸出農業モデル 豪州・ブラジル
- 【A05】農業 日本の構造的特質
- 【A06】農業保護政策の国際比較
- 【A07】農業 農産物流通構造の国際比較
- 【A08】農業 穀物メジャーとユニットトレイン 大規模穀物輸送の近代化
- 【A09】農産物先物市場と農業金融——価格変動リスクの管理
- 【A10】農業のDXと衛星管理——スマート農業とアグリテック
- 【A11】農業 農産物物流とコールドチェーン
- 【A12】農業の担い手問題と6次産業化
NR 危機管理学
レジリエンス工学では、「失敗」は故障ではなく「適応の結果」として理解されます——2006年ホルナゲル・ウッズ・レブソンが確立したこの分野を、後知恵に支配されてきた従来の安全研究への批判、監視・学習・予測・対応という4能力とともに整理。
[動画リンク]
- 【NR01】危機管理学 学問的位置づけと全体構成
- 【NR02】危機管理学 レジリエンス概念の系譜——工学的レジリエンスと生態学的レジリエンスの違い
- 【NR03】危機管理学 BCP(事業継続計画)の理論と実務
- 【NR04】危機管理学 高信頼性組織論(HRO)航空・原子力分野の知見の応用可能性
- 【NR05】危機管理学 複雑系における失敗の理論 ノーマル・アクシデント理論、スイスチーズモデル
- 【NR06】危機管理学 危機時の意思決定 カネヴィン・フレームワーク
D土木学
1818年1月2日、フリート・ストリートのコーヒーハウスに、8人の若手技術者が集まりました——当時の英国工学は軍事技術者の組織に限られていた中での、世界初の工学系専門職団体設立の瞬間です。スミートンによる「土木工学」という語の考案から、1828年の勅許までを整理します。[動画リンク]
- 【D01】土木学 学問的位置づけと全体構成
- 【D02】土木学 土木計画学 土地利用交通モデルとアクセシビリティ
- 【D03】土木学 測量・地質調査と地盤工学
- 【D04】土木学 構造工学—橋梁・トンネル理論
- 【D05】土木学 道路工学—線形設計から舗装まで
- 【D06】土木学 鉄道土木工学 軌道構造と線形理論
- 【D07】土木学 河川工学・治水と交通インフラ
- 【D08】土木学 港湾工学
- 【D09】土木学 施工管理・品質管理
- 【D10】土木学 インフラの維持管理・アセットマネジメントと耐震工学
Y 哲学
「鉄道は移動という機能さえ果たせばよい」この前提そのものが、実は哲学の問いです。ハイデガーの技術哲学、メルロ=ポンティの身体論、ロールズからサンデルまでの正義論、リスクの倫理学、労働の哲学。[動画リンク]
- 【Y01】哲学 学問的位置づけと全体構成 哲学の諸分野と、交通・物流との接点マップ
- 【Y02】哲学 技術哲学 ハイデガー「技術への問い」、インフラを道具とみなす発想への批判的検討
- 【Y03】現象学的身体論 移動する身体の経験
- 【Y04】哲学 正義論の系譜 ロールズ・ノージック・コミュニタリアニズム、交通正義論(既刊)との対抗・補完関係
- 【Y05】哲学 リスクの倫理学 予防原則と受容可能なリスク、安全基準の規範的根拠
- 【Y06】哲学 労働の哲学 ケア労働論、移動労働の疎外(既刊「社会学から見える移動と物流」との接続)
L 法学
鉄道事業法の許認可も、運送契約の債務不履行も、独禁法上の運輸連合も、実は法学という一つの体系の中にあります。[動画リンク]
- 【L01】法学 学問的位置づけと全体構成 法学の諸分野と、交通・物流との接点マップ
- 【L02】法学 鉄道事業法・道路運送法・軌道法——事業許認可の実体法(第一種〜第三種事業者、上下分離の法的骨格)
- 【L03】法学 地域公共交通活性化再生法 地活化法の成立史と再構築協議会の仕組み
- 【L04】法学 行政法の基礎理論 行政処分・行政裁量・行政指導、補助金交付の法的性質
- 【L05】法学 労働法制と2024年問題 改正労基法・改善基準告示の法的構造
- 【L06】法学 独占禁止法・PFI法制 運輸連合の適法性、上下分離・コンセッション方式の契約設計
LZ 行政法学
行政が守るルール、行政に関する法律解釈の理論です。
[動画リンク]
- 【LZ01】行政法学 学問的位置づけと全体構成
- 【LZ02】行政法学 行政行為論”処分の効力と裁量統制
- 【LZ03】行政法学 行政立法と行政指導”ソフトな行政手法の理論
- 【LZ04】行政法学 行政計画論”交通・都市計画への接続
- 【LZ05】行政法学 行政契約論”補助金・PFI・公私協働
- 【LZ06】行政法学 行政上の義務履行確保”強制執行と制裁の理論
- 【LZ07】行政法学 国家賠償法”公権力の行使に基づく賠償責任
- 【LZ08】行政法学 行政争訟論・情報公開”救済と透明性の体系
ZP 行政学
辻清明の『日本官僚制の研究』が指摘した「強圧抑制の循環」から、西尾勝が示した「民主化と能率化の二重の課題」という日本独自の文脈まで整理。[動画リンク]
- 【ZP01】行政学 学問的位置づけと全体構成
- 【ZP02】行政学 予算編成過程論 概算要求・査定・復活折衝の力学
- 【ZP03】行政学 官僚制の人事システムとジェネラリズム 専門性が育ちにくい構造的要因
- 【ZP04】行政学 住民訴訟・監査制度 財務会計上の適法性統制の仕組み
- 【ZP05】行政学 第三セクター・地方独立行政法人制度 経営責任の所在という論点
- 【ZP06】行政学 EBPMの実装と限界 「無謬性」の文化とエビデンスに基づく政策形成の相克
- 【ZP07】行政学 「交付税措置=特定財源」という、よくある誤解
- 【ZP08】行政学 地方税・地方譲与税
- 【ZP09】行政学 地方債制度
- 【ZP10】行政学 法定外税・ふるさと納税とクラウドファンディング
地方の財源
- 【ZP07】行政学 「交付税措置=特定財源」という、よくある誤解
- 【ZP08】行政学 地方税・地方譲与税
- 【ZP09】行政学 地方債制度
- 【ZP10】行政学 法定外税・ふるさと納税とクラウドファンディング
国の財源
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- 【ZP11】国財源 国の予算制度 一般会計・特別会計・財政投融資
- 【ZP12】国財源 特別会計の実態 なぜ多いのか、何が問題とされてきたのか
- 【ZP13】国財源 国債制度 建設国債と特例国債、市中消化の原則
- 【ZP14】国財源 中央銀行の独立性と金融政策 日本銀行の役割
- 【ZP15】国財源 通貨発行とインフレーション 量的緩和と国債保有
- ガソリン税と運賃、私たちが移動に支払う本当の対価とは?
- >京葉線だけの問題か?”快速の大幅減”地域に厳しいダイヤ改正が断行される根本原因 議論に欠落した視点
- 公的投資により公共交通は地域を元気にできる!事例と考え方
- >公共交通マーケティング研究会 公的投資獲得 開催いたしました。
- 都市鉄道整備財源の岐路:持続可能な未来を導く
- LVCが解き明かす「インフラ・ファイナンス」の正体
Q 政治学
政策が「どう実施されるか」と「どう決定されるか」は、別の問いです。1903年のアメリカ政治学会設立に始まる政治学の全体構成を整理します。[動画リンク]
- 【Q01】政治学 学問的位置づけと全体構成
- 【Q02】政治学 投票行動と選挙制度
- 【Q03】政治学 多元主義とエリート理論
- 【Q04】政治学 イデオロギーと交通インフラ 保守・リベラルの対立軸
- 【Q05】政治学 業界団体とロビー活動
- 【Q06】政治学 公聴会・審議会制度の日米比較
- 【Q07】政治学 世論と政策反応性
- 【Q08】政治学 立地紛争の政治学——NIMBYと迷惑施設
- 【Q09】分配政治学と政治的景気循環
MG ゲーム理論
1704年ライプニッツの着想から、1913年ツェルメロのチェス定理、1928年フォン・ノイマンの突破、1944年『ゲームの理論と経済行動』の刊行まで、ゲーム理論240年の前史を丁寧に辿ります。
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- 【MG01】ゲーム理論 学問的位置づけと全体構成
- 【MG02】ゲーム理論 ゲームの分類——網羅的な類型論
- 【MG03】ゲーム理論 解概念の理論——非協力ゲームと協力ゲーム
- 【MG04】ゲーム理論 メカニズムデザインとマーケットデザイン
- 【MG05】ゲーム理論 政策・規制への適用事例
- 【MG06】ゲーム理論 進化ゲーム理論と行動経済学との接続
- 競合も自然と協力してしまうマジック、ゲーム理論
- 物流マーケットデザイン:不完全市場のガバナンス
- 不完全市場を克服する「共創型マーケットデザイン」の実装分析:欧米型の構造改革と四者共創による国民幸福の実現
MS 数理・計量経済学
ケインズはティンバーゲンの計量経済学を「黒魔術に毛が生えたようなもの」と評しました フリッシュによる学問分野の確立、1930年の計量経済学会創設、そして統計的手法による経済理論検証をめぐる初期の論争を整理。
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- 【MS01】統計・計量経済学 学問的位置づけと全体構成
- 【MS02】統計・計量経済学 推測統計の基礎 標本理論、仮説検定、信頼区間
- 【MS03】統計・計量経済学 回帰分析の理論 最小二乗法、多重共線性、不均一分散
- 【MS04】統計・計量経済学 パネルデータ分析 固定効果・変量効果モデル
- 【MS05】統計・計量経済学 因果推論の基礎理論 基礎的な統計理論
- 【MS06】統計・計量経済学 時系列分析 需要予測の統計的基盤
- 納得を科学する:計量経済学が拓く社会的インパクト評価とEBPMの未来
R 人類学
インフラは「壊れたときだけ見える」——本当にそうでしょうか。ラーキンの2013年論文「インフラストラクチャーの政治学と詩学」を起点に、人類学の四分野構成、機能主義から解釈人類学への展開を整理。既刊の初詣創出史を、人類学の儀礼論・交換論から読み解く見通しを示す。
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- 【R01】人類学 学問的位置づけと全体構成
- 【R02】人類学 移動の民俗誌 巡礼・参詣・出稼ぎという移動の文化人類学的伝統
- 【R03】人類学 インフラストラクチャー研究(Brian Larkin等)
- 【R04】人類学 交換と贈与の理論 モース以来の交換論と、公共交通における互酬性
- 【R05】人類学 儀礼としての交通開業 初詣創出史(既刊)を人類学的に再解釈する
理論分類
AFN 動的タクソノミ
- 【AFN01】動的タクソノミ 固定の分類はなぜ保守できなくなるのか
- 【AFN02】動的タクソノミ 「どの手法を使うか」の前に問うべきこと カネヴィンという発想
- 【AFN03】動的タクソノミ 地図は必要な時に作ればいい MOCという発想
- 【AFN04】動的タクソノミ 症状診断・視界・間引き ナビゲーション設計の三層構造
話題豊富なバックナンバー
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