お元気にお過ごしでしょうか? 5月27日から開催された鉄道技術展2026大阪では、皆様の多大なるご助力によりRail DiMeCの初出展が実現しました。総重量11トンと、私の人生で最も重い展示でした。多くの方々にご来場いただき、講演にも100名様以上がご出席されました。
調査は、現在の課題が生まれるルーツの掘り下げをしました。民鉄モデルのルーツを追ってみたら雨宮敬次郎と大陸横断鉄道に行き着き、垂直統合の重要性が浮かび上がりました。BRTのルーツであるクリチバも調べ、円筒形シェルターはここからだと知りました。また、国際ハブ港湾などで日本の敗因には、「接続性」への無理解があるのではと思えてきました。日本の鉄道がコスト高であっても極度な信頼性を求める背景には英仏の植民地政策が見えてきました。そして私がここ10数年試行錯誤してきた地域鉄道の活用策については、22年前に英国の「コミュニティ・レール」として理論も制度も出来上がっていたのでした。知っているつもり・わかっているつもりは怖いです。今、見えていない所に重要な事実や理論がまだ隠れていそうです。
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目次
お知らせ
地域交通 リ・デザイン Youtube 教材
移動により、交通政策担当となられた行政官の皆様、ぜひこの教材をご覧ください。Youtube で手軽に深く交通政策について学ぶことができます。
メディア掲載
- 中経論壇 走る・止まる・曲がる 政策ガバナンスを理解する枠組 自動車モデルで捉える市場デザイン(5/14/2026)
内容は物流学会中部支部で詳述しています。 - 地方議会人 人口減少局面で持続する地域を創る(5/1/2026)
インフラ維持費の負担増と立地適正化計画の限界について解決策を提言しました。 - 北海道のローカル線問題「負担のなすりつけ合い」が永遠に? 「なぜ」無き情緒的な議論 他国は“客観的に判断”(4/22/2026)
北海道黄色線区問題の背景に、インフラ政策評価があることに触れました。 - 20260529 産経新聞 大阪版 Rail DiMeC 鉄道技術展出展(5/29/2026)
鉄道の災害医療への活用研究
大規模災害時には、医療・福祉施設も被災し供給が限られる中で需要が逼迫するアンバランスが生じ、通常であれば可能な治療やケアが行き渡らなくなり、これが避け得た災害死や被災者のQOL低下を招きます。私たちは、異分野連携によって日本が誇る鉄道の大量・高速・高効率な輸送特定を災害医療に活かし、大人数の被災者避難によりアンバランスを緩和し、医療従事者の負担を軽減し、避けえた災害死の最少化などを目指しています。
- 5月27-29日 鉄道技術展 大阪 2026 出展しました
コンテナと救急車の展示。多数の方々のご協力により出展が実現しました。 - 鉄道が命を繋ぐ:現代の「病院列車」はなぜヘリや救急車より優れているのか?
- 極限の医療ロジスティクス】制空権不完全下で機能する、NATO鉄道MEDEVACと病院列車の物理規格(5/23/2026)
- 【ロジスティクス分析】有事の鉄道傷病者搬送における臨時医療拠点(PEF)の構造的機能と医療指揮官(5/23/2026)
- 【安全工学の罠】なぜ長大トンネル火災の「自走脱出」想定は破綻したのか?(5/22/2026)
- 「1000℃の闘い」長大トンネル火災の工学的真実と青函トンネルの防災(5/22/2026)
- 【インフラの壁】なぜハイキューブ医療コンテナは国内で走れないのか?道路・鉄道輸送の限界に迫る(5/21/2026)
- 有事の鉄道傷病者大量輸送における患者追跡および医療情報伝達システム(5/20/2026)
- 電化方式の境界を越えろ!ノイズ遮断・瞬停ゼロを実現する医療列車の車載電気工学と冗長化スキーム(5/20/2026)
- 災害ロジスティクス:医療車両・資機材を鉄道で運ぶ技術と法的枠組み(5/20/2026)
公共交通
バスと公共交通無料化
BRTは地下鉄に準じる輸送モードとして生まれました。そして、タリンでは都市経営の戦略として公共交通の無料化が打ち出されました。表面的な所だけを見て真似するする前に、なぜこれが生まれたかを考えると、チグハグな施策は減っていくと期待しています。
- 地下鉄を超えたバスの奇跡:クリチバBRT 50年の全貌と経済実態(5/5/2026)
- 【世界初】タリン市「公共交通無料化」10年の真実:なぜ財政黒字化できたのか?(5/5/2026)
- 英国バスオペレータの100年史:規制緩和から「公的統制」への再転換(5/5/2026)
健康と交通
- 交通で得る健康の価値を「ポンド」で測る:英国Transport and Healthの実装史(4/22/2026)
- 交通計画を「健康」で測る:英国財務省評価基準を支える5人の天才と理論(4/22/2026)
- 英国の交通政策が「公衆衛生」に変わる?健康便益8割の衝撃。(4/22/2026)
政策評価
- 日米交通政策の歴史的変遷と制度的構造:1900年代から現代までの比較調査(4/26/2026)
- 【徹底比較】日米の公共交通投資、なぜ「便益」の計算結果が大きく異なるのか?(4/24/2026)
広域の経済効果(WEI)
個人の幸せを考えると、健康への貢献が最も大きいのですが、次に大きいのがこのWEIです。生産性が上がって所得が上がれば税収も上がる。日本の地方都市は英国や欧州よりも大きいのですから、やりようはありそうですね。まずは学んでみましょう。
- 「隣人が賢くなると私の給料も上がる?」人的資本の外部性を解明する(4/23/2026)
- 「移動の自由」が年収を決める?交通インフラと人的資本の科学(4/23/2026)
英国コミュニティ・レール
- 英国コミュニティ・レールの実態:社会的価値1.29億ポンドの定量的成果と制度分析(5/17/2026)
- 英国コミュニティ・レール活動の全貌 鉄道インフラを地域資産へ(5/18/2026)
- 「熱意」を「システム」へ。英国CRPに学ぶ、持続可能な鉄道市民参加の日本への適用(5/19/2026)
- 英国CRPを超えて。フランス・ドイツ・北米にみる地域参画型鉄道の最前線(5/18/2026)
- 収支を超えた価値を測る:欧州の公共交通CBA評価モデル(5/18/2026)
- 英国コミュニティ・レールの戦略・指針が描く「4つの柱」と鉄道再生と地域共創の最前線(5/18/2026)
- 英国コミュニティ・レールの活動・組織・成果 鉄道を地域の心臓部へ(5/17/2026)
沿線まちづくり・エリアマネジメント
移動が主役:モビリティ・ターン
- 社会の主役は「場所」から「フロー」へ:モビリティ・ターンが変える世界認識(5/3/2026)
環境/建築心理学
- 「迷わない」駅の「道探し」を支える空間設計と認知 建築心理学とウェイファインディング(5/3/2026)
- 都市デザインが行動を変える。環境心理学の成立から「バイオフィリック」な公共交通まで(5/2/2026)
立地戦略と15分都市
- パリが挑む「15分都市」の衝撃:生活の質を劇的に変える都市改革の全貌(4/27/2026)
- 交通計画:トリップベース分析の課題と活動ベース・アプローチ(ABM)(4/27/2026)
- 都市の「15分」を科学する:時間地理学が変革する交通と政策の未来(4/27/2026)
- レッシュが描いた理想空間とホテリングの戦略(4/27/2026)
相鉄のまちづくり
- 石油タンク跡地が日本屈指の繁華街に。相鉄 横浜駅西口大改造の歴史的背景(5/8/2026)
- 「老い」を「新しさ」へ。相鉄沿線が挑むオールドニュータウン再生の最前線(5/7/2026)
相模湾の産業と交通
根府川から真鶴まで歩くと、その厳しい地形と美しい景色に魅了されます。雨宮敬次郎の鉄道王人生はここから始まり、熱海で終着しました。みかん畑、温泉、軽便鉄道、関東大震災と丹那トンネル。日本の歴史、鉄道、観光がこの地に集約されています。
- 相模湾の潮騒に消えた「人車」の響き:豆相人車鉄道から東海道本線へ(5/11/2026)
- 400年の時を刻む温州みかんの斜面:神奈川県西部柑橘栽培の歴史と物流変遷(5/10/2026)
- 急斜面林業の救世主!「重量級モノレール」がもたらす生産性革命(5/10/2026)
- 急傾斜地農業の革命:2トン級モノレールと「3段おき平地化」が描く柑橘栽培の未来(5/10/2026)
政治学
- 効率から「正義」へ。移動の格差を解剖する「交通正義」調査報告書(5/1/2026)
- 多数決を超えて:熟議民主主義が拓く「新しい政治」の形(4/28/2026)
大陸横断・殖産振興・民鉄モデル
米国の大陸横断鉄道と路面電車郊外
- 汚職から革新へ:太平洋鉄道法と「鉄道王」ヒルの自立型経営モデル(5/9/2026)
- 米国「路面電車郊外」の興亡:中産階級の夢はいかにして売られたか(5/9/2026)
- 技術・資本・土地の三位一体:米国「路面電車郊外」形成のロジック(5/9/2026)
- 鉄道・電力・不動産の三位一体:100年前の米国インターアーバンの都市開発戦略(5/9/2026)
- 鉄道王と電力王が作った「都市の心臓」:米国インターアーバン興隆史(5/9/2026)
雨宮の殖産振興鉄道
米国視察で大陸横断鉄道のモデルを見て驚いた雨宮敬次郎は、帰国後に「殖産振興鉄道」を提唱し「機関車を買えなければ馬で引け、馬も飼えなければ人が押せ」と投資が小さい軽便鉄道を各地で出資を募り建設します。自身は機関車販売で利益を得て、沿線では地元投資家と産業育成をして地価を上げ稼ぎを共有しました。
- 軽便鉄道で日本を変える。殖産振興鉄道と雨宮製作所が地方鉄道の自立に果たした歴史的役割(5/8/2026)
- 鉄道王たちの野望:雨宮・根津・小林が築いた「街づくり」の系譜(5/8/2026)
- 【明治の鉄道王】雨宮敬次郎が仕掛けた、熱海を救い自らも潤す「非対称」経営の全貌(5/9/2026)
- 製造・運営・土地転がし?雨宮敬次郎が築いた「多層的利益抽出」の正体(5/9/2026)
日本の民鉄モデル
雨宮と同じ甲州出身の小林一三は「殖産振興鉄道」に感化されつつ米国のインターアーバンを熱心に研究し、宅地開発やターミナル開発などを進めました。そして、相鉄がお手本にした阪急マルーン。民鉄モデルを採用する民鉄は多いのですが、電車を磨き上げる企業は限られています。そのルーツはどこでしょうか?どうも三越にあったようです。
- 小林一三の「磨き上げる経営」:阪急マルーンが語るブランド資産価値の正体(5/13/2026)
- 住民満足度が「最強の経営戦略」である理由:日本型民鉄モデルの経済学(5/9/2026)
江戸の路地とジェイコブズ
- 江戸の「路地」が現代を救う?ジェイコブズ理論で読み解く100万人都市の真実(5/18/2026)
インフラ・植民地政策・冗長性
- 「余裕」は無駄ではない。JR西日本が証明した定時制9割への「戦略的余力」活用術(5/17/2026)
- 世界が驚く定時性の代償 ― 狭軌インフラが強いた「異常な精密運用」の実態(5/16/2026)
- なぜインドは広軌でアフリカは狭軌だったのか?鉄道が刻んだ英国植民地支配の論理(5/16/2026)
- 帝国を分かつ「鉄路の二重基準」:フランス本土と植民地の鉄道基準差異(5/16/2026)
- 物流の「認識」を「実測」へ。世界銀行LPI 2.0が解き明かす国家競争力の新基準(5/15/2026)
物流
規制と市場設計
ネットワーク経済と接続性と国際支配
ホルムズ海峡封鎖、レアアース輸出制限、一帯一路、、、これらは実ば「領土」ではなく「接続性:コネクティビティ」で支配力を高める理論に基づいていました。そう言われると、国際ハブ港湾やハブ空港などに各国が巨額な投資をする理由が見えてきます。ネットワーク経済学との関連も探ってみました。
- 地政学の終焉と接続地理学の台頭 パラグ・カンナのコネクティビティ理論(4/28/2026)
- 領土と接続 ネットワーク外部性とコネクティビティの相似(5/14/2026)
- 独占か競争か?ネットワーク経済学で解き明かす「勝者総取り」のメカニズム(5/14/2026)
- 貿易理論 経済学か地経学か?現代の貿易コストを支配する「地政学的距離」の正体(5/7/2026)
一帯一路の正体
「接続性:コネクティビティ」を知ると、中国が進めてきた「一帯一路」のしたたかな戦略が見えてきます。
- 中国 一帯一路(BRI)輸送ルートの分析:サプライチェーンと資源回廊の現在地(5/7/2026)
- 一帯一路の12年:1.4兆ドルの投資が変えた輸送コスト低減と貿易拡大(5/6/2026)
- 国境を溶かす 一帯一路BRIとデジタルシルクロードDSRが塗り替える「主権」の境界線(5/6/2026)
ロシア・北欧・ベトナムの物流
- 年平均10.9%成長の裏側—ベトナムコンテナ港湾の設備格差と後背地接続の壁(5/26/2026)
- 制裁後も67万TEU—ロシアコンテナ輸送、鉄道と南北回廊で生き延びる(5/24/2026)
- 2026年、シベリア鉄道の真実:欧州への架け橋から「中露の生命線」へ変貌する物流網(5/5/2026)
- 34.5mの巨体が公道を走る!スウェーデン発、産学官ハブ「CLOSER」の15年(4/20/2026)
地政学と物流
- 北の最前線:北欧と北海道にみる「防衛インフラとしての物流」比較分析(4/20/2026)
- 生存の生命線:北欧4カ国と北海道、最新データが語る持続可能な輸送網の条件(4/20/2026)
バックナンバー
- 規制緩和で見落とされた事、5月は鉄道技術展 JRM NEWS LETTER Vol.19 2026.04li(4/17/2026)
- 講演と物流の春、そして JRM NEWS LETTER Vol.18 2026.03li
- 市民とプライドと財源 JRM NEWS LETTER Vol.17 2026.2
- 環境、各国のインフラ、英国の政策評価と鉄道再国有化 JRM NEWS LETTER Vol.16 2026.1
- 駆け巡る走馬灯の12月 JRM NEWS LETTER Vol.15 2025.12
- 交通・物流を見通す思想と理論 JRM NEWS LETTER Vol.14 2025.11
- 台風のような東大の動きとジェイン・ジェイコブズ JRM NEWS LETTER Vol.13 2025.10
- 秋の夜長は公共交通と都市と物流を学ぶ JRM NEWS LETTER Vol.12 2025.9
- 盛り上がる「やさしい交通しが」JRM NEWS LETTER Vol.11 2025.8



















































