もちろん全ての陸運事業者が怠惰だった訳ではありません。特にアメリカでは厳しい規制を盾に不効率がまかり通ってこれがスタグフレーションを産んでいたのが問題でした。

【ラジオ】物流危機の真犯人は30年前の市場設計

【ラジオ】物流危機の真犯人は30年前の市場設計

1990年に陸運事業が免許制から許可制に変わり参入規制が下げられ、市場化が進んだ日本は、過当競争ダンピングに陥り、標準化・近代化も進まず、運賃も高いまま貨物量は微減となり2024年問題に陥った。一方、米国はその10年前の1980年に市場化が進み、大規模なインターモーダル化により労働生産性を引き上げ、貨物量は大幅に増加し、標準化・統合集積化・DX化も進んだ。この対比と、明暗を分けた原因について仮説を立てて検証を試みる。

講演録画

  1. 0:35 講演開始
  2. 5:45 本論
  3. 14:58 米国 規制緩和の経緯
  4. 37:13 市場設計のメカニズム
  5. 45:38 まとめ
  6. 51:35 Rail DiMeC のお知らせ
  7. 54:23 質疑応答

開催概要

  • 講演テーマ:   物流市場化における日米の明暗  ~2024年問題の本質を探る~
  • 講演者:   合同会社 日本鉄道マーケティング 代表 山田 和昭
  • 対象者:   どなたでもご参加いただけます
  • 日時:    2026年4月18日(土)オンラインのみ

[講演資料ダウンロード]

物流2024年問題が騒がれましたが、その元となっていたのは1990年の物流二法による規制緩和で過当競争に陥ったことが原因です。その10年前に米国ではMCA(モーターキャリア・アクト)が施行されたのですが、市場が拡大し効率化・近代化だけでなく、鉄道再生や3PLの大発展・物流コストの低減化などが進みました。この差はいったいどこから来たのか?日米にどんな違いがあるのか、掘り下げてみました。

参考

引用文献のうち、主な論文等

日米の規制緩和と呼ばれた市場設計が分けた明暗

米国は「規制」から「市場規律の設計」に

米国の市場化は、物流だけでなく、航空・エネルギーと幅広く行われました。その狙いはスタグフレーションの解消。失われた30年が続く日本に示唆があると思えます。カーター政権はノーベル賞受賞者を含む50名規模の頭脳集団を結成し、「規制」を壊し「規律ある市場」を分析し、実装させたのでした。「規制緩和」は効率化につながると日本では言われていますが、元祖のアメリカでは緻密な「市場規律」の設計(デザイン)が行われていたのです。その経緯を追います。