
目次
概念の定義
ロジックモデルとは何か
ロジックモデルの定義として最も広く参照されるのは、米国W.K.ケロッグ財団が2004年に公表した「Logic Model Development Guide」(ロジックモデル策定指針)によるものです。同指針は、ロジックモデルを、プログラムを運営するために保有する資源、計画している活動、そして達成しようとする変化や成果の間の関係についての理解を、体系的かつ視覚的に提示し共有する方法であると定義しています基本的に、ロジックモデルとは、プログラムを運営するために保有する資源、計画している活動、そして達成しようとしている変化や成果の間の関係についての理解を、体系的かつ視覚的な方法で提示し共有するものであるとされています。同指針は続けて、最も基本的なロジックモデルは、当該プログラムがどのように機能すると考えられているかを描いた一枚の絵であり、言葉や図を用いて、変化をもたらすと想定される一連の活動と、それらの活動がプログラムの達成しようとする成果にどのように結び付いているかを記述するものであるとしています最も基本的なロジックモデルは、プログラムがどのように機能すると信じられているかを描いた一枚の絵であり、言葉や図を用いて、変化をもたらすと想定される一連の活動と、それらの活動がプログラムの達成が期待される成果にどのように結び付けられているかを記述するものであるとされています。
ロジックモデルの基本構造は、資源・インプット(Resources/Inputs)、活動(Activities)、産出(Outputs)、成果(Outcomes)、そしてインパクト(Impact)という五つの構成要素から成り立ちます。前半の資源・インプットと活動は「計画された仕事(Your Planned Work)」を、後半の産出・成果・インパクトは「意図された結果(Your Intended Results)」を表します基本的なロジックモデルの構成要素は五つの段階で図示され、資源ないしインプットは、プログラムが作業に振り向けることのできる人的・財政的・組織的・地域社会的な資源を含み、プログラム活動は、資源を用いてプログラムが行うことであり、意図されたプログラムの変化や成果をもたらすために用いられる、意図的にプログラム実施に組み込まれたプロセス・手法・出来事・技術・行動であるとされ、産出は、プログラム活動の直接の産物であり、プログラムによって提供されるサービスの種類・水準・対象を含みうるとされています。ロジックモデルは、Theory of Change同様「もし~ならば(if…then…)」という連鎖として左から右に読まれます左から右に「読む」場合、ロジックモデルは、計画から結果に至るまでの時系列に沿ってプログラムの基本事項を記述するものであり、ロジックモデルを読むとは、プログラムの各部分をつなぐ推論の連鎖、すなわち「もし~ならば」というステートメントをたどることを意味するとされています。
Theory of Changeとの関係(本シリーズ内での位置付け)
ロジックモデルとプログラム理論(Program Theory)という用語は、評価学の分野でしばしば互換的に用いられ、ロジックモデルは、プログラムがどのように機能し、何を目指しているかを説明するという意味において、理論として位置付けられることがありますロジックモデルという用語は、評価学の分野において、プログラム理論という用語と互換的に用いられることが頻繁にあり、ロジックモデルは、プログラムがどのように機能し、何を目指すのかを説明するという点で、理論として代替的に呼ばれることがあるとされています。もっとも、【ZE05-1】で見たTheory of Changeが、長期的な変化に至る前提条件の連鎖を逆算的に積み上げていく、比較的自由度の高い探索的プロセスであるのに対し、ロジックモデルは、五つの定型化された列(あるいは段階)に情報を整理する、より構造化された表現形式であるという違いがあります。ケロッグ財団の指針自体が、ロジックモデルを拡張してTheory of Changeを構築する章を設けており第3章では、プログラムの根拠を説明するTheory of Changeを探求し説明するために、基本的なロジックモデルをどのように拡張するかについての指示が示されており、テンプレートとチェックリストが提供されているとされています、両者は対立する手法ではなく、Theory of Changeが提供する「なぜ機能するか」という理論的説明を、ロジックモデルが「何をどの順序で行うか」という運用可能な形式に変換するという、相互補完的な関係にあります。
成立の背景と歴史
1960〜70年代の起源
ロジックモデルの起源は、1960年代後半から1970年代にかけての評価学の展開に遡ります。エドワード・サッチマン(Edward Suchman)が1967年に公刊した評価研究の理論書、およびキャロル・ワイスが1972年に公刊した評価研究の方法論書が、ロジックモデル的思考の初期の理論的基盤を提供したとされていますロジックモデルの起源はサッチマン(1967年)とワイス(1972年)に遡るとされ、Extension(農業普及事業)分野の評価に用いられたベネットの階層(1976年)や、プログラムが評価の準備段階にあるかどうかを判定するために開発されたウォーリーの評価可能性評価の手法(1979年)も、初期の影響として挙げられています。「ロジックモデル」という用語そのものが初めて用いられたのは、ジョセフ・ウォーリー(Joseph S. Wholey)が1979年に公刊した著書「Evaluation: Promise and Performance」であるとされています「ロジックモデル」という用語を用いた最初の公刊物は、ジョセフ・S・ウォーリーによる1979年の著書「Evaluation: Promise and Performance」であるとされています。この時期の展開は、評価者たちがプログラムの目標が曖昧である、あるいはプログラムが意図された通りに実施されていないという実態に直面し、因果関係を測定するための新たな枠組みを模索したことの帰結であるとされていますこの作業は、評価者が影響を評価するよう求められた際に、目標や目的が曖昧であることを発見し、プログラムが期待された結果を達成する形で存在していない、あるいは実施されていないことを発見し、因果関係を測定するための新たなアプローチを模索したことの帰結であったとされています。
1990年代の制度化と普及
ロジックモデルが実務において広く用いられるようになったのは1990年代です。米国では、1993年に成立した政府業績結果法(Government Performance and Results Act, GPRA)により、すべての連邦機関が成果に焦点を当て、投資を活動ではなく結果に結び付けることが求められるようになりました1993年のGPRAは、すべての連邦機関に対し、結果に焦点を当て、投資を単なる活動ではなく結果に結び付けることを求めるものであったとされています。非営利セクターでは、United Way of Americaが1996年に公刊した「Measuring Program Outcomes」が、現在用いられている用語と構造を確立する上で重要な役割を果たし、ロジックモデルが非営利団体の間で広く用いられる契機となりましたロジックモデルは、United Wayが1996年に「Measuring Program Outcomes」を公刊するまで広く用いられることはなかったとされ、この論考は、今日使用されているロジックモデル策定のための用語と構造を確立する上で重要であったとされています。
公衆衛生分野では、米国疾病予防管理センター(CDC)が1999年に「Framework for Program Evaluation in Public Health」(公衆衛生における評価のための枠組み)を公表し、ステークホルダーの関与からプログラムの記述、評価デザインの焦点化、エビデンスの収集、結論の正当化、そして知見の活用と共有までの六段階から成る評価プロセスを提示しました当該枠組みは、あらゆる評価において踏まれるべき六つの段階から構成されており、それらはステークホルダーの関与、プログラムの記述、評価デザインの焦点化、信頼できるエビデンスの収集、結論の正当化という段階を含み、これらの段階は相互に依存しているため非線形の順序で行われることもあるが、それぞれを完遂するための順序が存在し、初期の段階が後続の進捗の基盤を提供するとされています。この枠組みにおいて、ロジックモデルは第二段階「プログラムの記述」の中核的なツールとして位置付けられており、プログラムの活動とその意図されたアウトカムの間のつながりを示す一枚の図として説明されていますロジックモデルは、プログラムの活動とその意図されたアウトカムとの間のつながりを示すために、プログラムを伝達し理解するためのツールであり、このステップには、評価対象となるプログラムの一枚の図的記述(ロジックモデル、プログラムのロードマップ)が含まれるとされています。CDCの枠組みは2024年に改訂されていますが、六段階の基本構造とプログラム記述におけるロジックモデルの位置付けは維持されています2024年の改訂版枠組みも、評価計画・実施の一般的な過程を記述する六つの段階を含んでおり、1999年の枠組みからの主要な側面の多くは維持されているものの、いくつかの重要な変更があり、例えば第一段階の名称が「文脈の評価」に改められているとされています。
ケロッグ財団指針の刊行
実務指針として最も広く参照される「Logic Model Development Guide」は、W.K.ケロッグ財団が1998年に公刊した「Evaluation Handbook」(評価ハンドブック)の姉妹編として、2004年に公表されました最初の指針である「W.K. Kellogg Foundation Evaluation Handbook」は1998年に公刊され、約7,500人に配布されており、評価ハンドブックの中でプログラムロジックモデルの概念と、この概念を適用することが自らの活動にどのように価値を付加したかが紹介されているとされています。同財団は、ロジックモデルをKellogg Youth Initiative Partnerships(KYIP)をはじめとする複数の助成事業に最初に適用した組織として知られており、ロジックモデル策定の過程を通じて、事業がケロッグ財団の運営から地域社会が所有する事業へと移行する過程を支えたと報告されていますロジックモデルはKellogg Youth Initiative Partnerships(KYIP)において最初に用いられ、この適用において、モデルはスタッフが三つの拠点にわたってプログラムの方向性、実施、評価の枠組み、そして成果を確立する上で重要な役割を果たしたとされ、KYIPでは、ロジックモデリングは、最終的にこの事業がケロッグ財団運営のプログラムから地域社会が所有するプログラムへと移行することにつながった、具体的な前提と過程の発展を促進し導くために用いられたとされています。
適用範囲
ケロッグ財団の指針は、実務で用いられるロジックモデルを、その重点の置き方に応じて三つの類型に整理しています。第一に、プログラムの設計に影響を与えた変化の理論を強調する「理論アプローチモデル(Theory Approach Model)」であり、なぜそのプログラムに着手するに至ったかという背景を豊かに説明するもので、助成金の申請において用いられることが多いとされています理論アプローチモデルは、プログラムの設計と計画に影響を与えた変化の理論を強調するものであり、あるプログラムのアイデアを探求し始める理由についての豊かな説明を提供し、助成金の申請において根拠を示すために最もよく用いられるようになってきているとされ、プログラムの初期段階を詳細に記述するモデルは、プログラムの計画と設計の段階において最も有用であるとされています。第二に、資源・活動を望ましい成果に結び付けることに焦点を当てる「アウトカムアプローチモデル(Outcomes Approach Model)」であり、成果とインパクトを短期(1〜3年)、長期(4〜6年)、インパクト(7〜10年)という時間軸で細分化することが多く、効果的な評価・報告戦略の設計に有用とされていますアウトカムアプローチモデルは、プログラム計画の初期の側面に焦点を当て、資源や活動を、機能するプログラムにおける望ましい結果と結び付けようとするものであり、これらのモデルはしばしば、成果とインパクトを、短期(1〜3年)、長期(4〜6年)、そして特定の活動群から生じうるインパクト(7〜10年)として時間軸に沿って細分化するものであるとされ、プログラムの意図された結果の背後にあるアプローチと期待の概要を示すモデルは、効果的な評価・報告戦略の設計において最も有用であるとされています。第三に、実施過程の詳細に最も注意を払う「活動アプローチモデル(Activities Approach Model)」であり、プログラムのモニタリング・マネジメントの目的に最も有用とされています活動アプローチモデルは、実施過程の詳細に最も注意を払うものであり、このタイプのロジックモデルは、計画された様々な活動を、プログラム実施の過程を地図化する形で相互に結び付けるものであり、プログラムが何を行おうとしているかを記述するため、プログラムのモニタリングとマネジメントの目的において最も有用であるとされています。
同指針は、単一のモデルがすべての目的に適合するわけではなく、一つのプログラムが異なる目的のために三つの類型すべてを用いることも珍しくないとしており、ロジックモデルの目的と、プログラムのライフサイクルにおける現在の段階に応じて、どの類型を用いるかを決定すべきであるとしています。また、大規模かつ複雑なプログラムでは、複数の関連するロジックモデルを、詳細さの水準を変えながら組み合わせる「入れ子型モデル(Nested Model)」を用いることで、プログラムの詳細をより適切に管理できるとされています。
策定プロセス
基本構成要素の特定と「アウトカムを先に」の原則
ケロッグ財団の指針は、ロジックモデルの策定において、五つの構成要素を左から右へと順に埋めていくのではなく、まず「意図された結果」、すなわち産出・成果・インパクトから記述することを推奨しています。この助言は、同財団のクラスター評価者ベバリー・アンダーソン・パーソンズによる「逆算で計画し、順算で実施する(plan backward, implement forward)」という言葉に集約されていますケロッグ財団のクラスター評価者は、ロジックモデリングへのアプローチをこの数年で大きく変えたとし、活動を計画する前にアウトカムを行うかどうかが相当な違いを生むと確信するに至ったと述べ、アウトカムを先に行うことを断固として推奨するとした上で、そうすることで人々ははるかに効果的な活動を考案するようになると述べ、「逆算で計画し、順算で実施する」という標語を用いることを勧めています。これは【ZE05-1】で扱ったTheory of Changeのバックワード・マッピングと同一の論理に立つものであり、「アウトプットの計上」と「成果の達成」を混同しないという点が強調されています活動を実施することと、その活動の実施から成果を達成することは同じではなく、例えば医師の診察を受けることと、救急外来の無保険受診件数を減らすこととは異なるとされ、開催された会議数や登録された参加者数のような数値を追跡することはプログラムの実施と実績をモニタリングするものではあるが、それらのデータはアウトプット(活動データ)であって、将来の年に達成しようとする結果を指すアウトカムではないとされています。
各構成要素の定義は以下の通りです。資源・インプットは、プログラムが活用可能な人的・財政的・組織的・地域社会的資源です。活動は、資源を用いて実施される、意図された変化をもたらすためのプロセス・技法・手段・出来事・技術・行動です。産出は、活動の直接の結果であり、提供されたサービス・成果物の規模や範囲として記述されます。成果は、参加者の態度・行動・知識・技能・状態・機能水準における具体的な変化であり、多くの場合個人レベルで表現されます。インパクトは、組織・地域社会・システムレベルで生じる変化であり、改善された状況、能力の向上、政策領域における変化を含みうるものです要因は、プログラムの効果性を可能にするか制限しうる資源ないし障壁であり、活動は、計画されたプログラムのプロセス・技法・手段・出来事・技術・行動であり、産出は、プログラム活動の直接の結果であって、通常は提供・産出されたサービスや製品の規模ないし範囲の観点から記述され、成果は、プログラム活動の結果として期待される態度・行動・知識・技能・状態・機能水準における具体的な変化であり、インパクトは、プログラム活動の結果として期待される組織・地域社会・システムレベルの変化であり、改善された状況、能力の向上、政策領域における変化を含みうるとされています。
基本ロジックモデルの策定手順(演習1・2)
ケロッグ財団の指針は、基本ロジックモデルの策定を、プログラム実施の記述(演習2)とプログラム結果の記述(演習1)という二つの演習として構成し、結果の記述を先に行うことを求めています。指針が例示する「Mytown Free Clinic」(無保険者向け無料診療所)の事例では、以下のような中間生成物が段階的に生成されます。まず成果・インパクトとして、無保険の救急外来受診が5年間で25%減少すること、診療所が独立した資金源(患者一部負担・地域団体・病院・医師会・基金からの拠出)によって運営が持続すること等が特定されます。次に産出として、年間の紹介患者数、登録患者数、受診回数、医療ボランティアの人数等が特定されます。最後に、これらの結果を達成するために必要な活動(理事・スタッフの採用、診療所用地の確保、資金調達計画の策定等)と資源(法人格の取得、多様な理事会の構成、病院・医師会・地域団体からの支持、初年度運営資金等)が特定されます短期アウトカムの例として、地元の技術専門学校から診療所用スペースを寄付する旨の覚書への署名、医療機関を必要とすることについての参加者の態度の変化、年次健康診断の予約件数の増加等が挙げられ、長期アウトカムの例として、診療所が500人の無保険患者にとっての医療の拠り所となっていること、患者一部負担金が運営費の20%を賄っていること、無料クリニック開設から5年間で無保険の救急受診が25%減少したこと等が挙げられ、インパクトの例として、救急外来の不適切な利用の具体的な減少、寄付による診療所用品の供給の増加等が挙げられています。
Theory-of-Changeテンプレートによる拡張(演習3)
基本ロジックモデルが完成した後、ケロッグ財団の指針は、これをTheory-of-Changeテンプレートへと拡張する演習3を提示しています。このテンプレートは、①課題・問題のステートメント、②地域社会のニーズ・資産、③望ましい結果(産出・成果・インパクト)、④影響要因、⑤戦略、⑥前提、という六つの区分から構成されますプログラム計画は、あなたのプログラムが解決しようとしている問題やあなたのプログラムが取り組もうとしている課題を記述する問題・課題ステートメント、その問題に対処するプログラムを設計するに至った地域社会のニーズや資産を特定する地域社会のニーズ・資産、近い将来ないし長期的に達成しようとしていることを記述することで望ましい結果ないし将来のビジョンを特定する望ましい結果、地域社会における変化に影響を与えると考えられる要因を挙げる影響要因、あなたのプログラムが約束する種類の結果の達成を助けてきた一般的で成功した戦略ないしベストプラクティスを挙げる戦略、そしてなぜ・どのように特定された変化戦略があなたの地域社会で機能するかについての前提を述べる前提という六つのステップから構成されるとされています。
この演習で重要なのは、「戦略」の記述にあたって、既存の文献や他地域における実績を根拠として明示することが求められる点ですなぜあなたのプログラムが機能すると考えるのかについては、あなたが計画していることと、あなたのアプローチがなぜ成功するのかとの間を結び付ける、ベストプラクティス研究に基づく強力な論拠を探すべきであるとされ、資金提供者は、提案する解決策を選んだ理由を裏付けるエビデンスを強く求めており、あなたのコミュニティのような地域社会において効果的であることが証明された類似の変化戦略にあなたのアプローチを関連付けることが望ましいとされています。Mytown事例では、他都市の無料診療所が救急外来受診を25%削減した実績が戦略の根拠として引用され、この実績と地域固有の資産(医師会による年間20時間のボランティア推奨等)を組み合わせる形で前提が構築されています。
収集すべきデータ
指標の設定(演習5)
ケロッグ財団の指針は、評価計画を策定する演習4・5において、ロジックモデルの各構成要素に対応する指標とデータ収集の方法を、以下のような対応表として整理することを推奨しています。影響要因については、ベースラインとの比較のための一般的な人口調査・全国データセットとの照合が、資源については、財政・人員状況の記録・報告が、活動については、計画された活動の記述と実施記録の比較が、産出については、実際に提供された量・質の期待値との比較が、そして成果・インパクトについては、プログラム実施前後の測定値の比較が、それぞれ推奨されるデータ収集・評価手法として挙げられています影響要因の指標は一般的な人口調査や全国データセットとの比較を要する場合があり、その評価方法はプログラム実施前後における影響の性質と程度を比較することであり、資源の指標は財政・人員状況の記録ないし報告であり、その評価方法は実際に獲得された資源と見込まれていたものとを比較することであり、活動の指標は計画された活動の記述と実際の活動の記録ないし報告であり、その評価方法は提供された実際の活動や到達した参加者の種類を、提案されていたものと比較することであり、産出の指標は実際に提供された成果物であり、その評価方法は実際に提供された量と質を期待されていたものと比較することであり、成果・インパクトの指標は活動の結果として生じると考えられる参加者の態度・知識・技能・意図・行動であり、その評価方法はプログラム実施前後の測定値を比較することであるとされています。
指標選定の実務上の要点として、指標を特定する主体はプログラム担当者自身であるべきであり、外部評価者が一方的に指標を設定した場合、プログラム側がその指標の妥当性・重要性を否定することで評価そのものの信頼性が損なわれかねないという指摘がなされていますプログラムが指標を特定しているのであって評価者ではないことが重要であるとされ、そうでなければ、プログラム側は指標が重要でない、妥当でないなどと述べることで、評価を容易に信用できないものとしてしまう可能性があるとされています。
評価の焦点領域・対象者・情報活用の整理
収集すべきデータの範囲を絞り込むにあたっては、ロジックモデルの構成要素を「文脈(Context)」「実施(Implementation)」「結果(Results:産出・成果・インパクト)」という三つの評価視点に整理し、それぞれについて焦点領域・対象読者・想定される問い・情報の用途を順に特定していく手順が示されています文脈は、プログラムがその地域社会の経済的・社会的・政治的環境の中でどのように機能するかということであり、プログラムの関係性と能力に関する論点を探求する問いに対応するものであり、実施は、活動が計画通りに実行された程度を評価するものであり、成果は、個人・組織・地域社会・システムにおいて望まれる変化に向けた進捗がどの程度生じているかを判定するものであるとされています。この整理は、限られた評価資源を、最も多くの対象者が関心を持ち、かつプログラムの改善に資する問いに優先的に配分するための実務的な絞り込み手法として位置付けられています。
質の確認
ケロッグ財団の指針は、演習ごとにチェックリストを提示しており、成果・インパクトについては、SMART(Specific・Measurable・Action-oriented・Realistic・Timed)であること、変化を示すステートメントとして記述されていること、プログラムの統制ないし合理的な影響の範囲内にあること、資金提供・報告の期間内に達成可能であることが確認項目として挙げられています成果は具体的・測定可能・行動志向的・現実的・期限付きであるべきとされ、成果は変化を示すステートメントとして記述されるべきであり、成果はプログラムの統制ないし合理的な影響力の範囲内にあるべきであり、成果は定められた資金提供・報告期間内に達成可能であるべきであり、インパクトは、プログラムが達成する範囲を超えたものであってはならないとされています。活動と資源については、プログラム理論との明確な結び付き、資源がプログラムの性質に適合していること、すべての活動に十分かつ適切な資源が割り当てられていることが確認項目とされています。これらのチェックリストは、モデルの作成者以外の第三者が確認することが望ましいとされ、これは【ZE05-1】で扱ったTheory of Changeの質確認における参加型・複数関係者による検証という原則と共通しています。
公共交通関連政策への適用:実践ワークフロー
本節では、【ZE05-1】に引き続き、英国の公共交通政策における一次資料に基づいて、ロジックモデルの実務的な策定手順を示します。参照するのは、Active Travel England(英国運輸省の外郭組織)が2025年7月に公表した「Active Travel Fund monitoring and evaluation」であり、同ガイダンスはバス優先措置を含む現行の公共交通・アクティブトラベル投資について、ケロッグ財団の五段階構造と同型のロジックモデルを実際に運用しています。URLは以下の通りです。
- Active Travel England(2025)Active Travel Fund monitoring and evaluation:
https://www.gov.uk/government/publications/active-travel-fund-monitoring-and-evaluation-of-schemes/active-travel-fund-monitoring-and-evaluation - CDC(2024)CDC Program Evaluation Framework, 2024(ロジックモデルをプログラム記述段階のツールとして位置付ける政府資料):
https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/73/rr/pdfs/rr7306a1-H.pdf - CDC Program Evaluation: Step 2 – Describe the Program(ロジックモデル策定の実務解説):
https://www.cdc.gov/evaluation/php/evaluation-framework-action-guide/step-2-describe-the-program.html
現行ロジックモデルの構造
Active Travel Englandのガイダンスは、ロジックモデルを、活動と望ましいインパクトとの間の因果的なつながりを記述するものと定義し、モニタリング・評価の枠組みを構築する上で、介入がどのように機能するとされているかを、構成要素とその順序を示すことで説明する有用なツールであると位置付けていますロジックモデルは、活動と望ましいインパクトとの間の因果的なつながりを記述するものであり、介入がどのように機能するとされているかを、望ましい結果を達成するために必要な構成要素とその順序を示すことで説明するため、モニタリング・評価プログラムのための枠組みを構築する上で有用なツールとなりうるとされています。同ガイダンスは、効果的なモニタリング・評価の設計にあたって測定すべき四つの要素として、インプット(人員・投資資金等)、産出(整備された介入の数、新設経路の延長、交通量データ等、定量化しやすいもの)、成果(より包括的で連結された移動ネットワーク、質の高いインフラ、機会と便益についての認知向上等)、そしてインパクト(活動的な移動の増加に伴う体力・活動量の増加、精神的健康の改善等)を挙げていますインプットは投入された人員や投資資金であり、産出は活動の直接的な産物であり、整備された介入の数、新設された経路の延長、交通量データ等の定量化しやすいものであり、成果には、より包括的で連結された活動的移動ネットワーク、徒歩・車椅子移動のためのより質の高いインフラ、活動的移動の機会と便益についての認知の向上が含まれ、インパクトは徒歩・車椅子移動・自転車利用の増加に関連するものであり、体力・活動量の増加や精神的健康の改善等が例として挙げられています。
このロジックモデルはさらに、文脈(気候変動・経済・公衆衛生上の位置付け)、関係するアクター(国の政府機関、地方自治体、行動変容の実施パートナー、地域社会、事業者)、そして意図されない結果(工事期間中の周辺事業者への悪影響、活動的な移動の増加による公共交通利用の減少、ジェントリフィケーションによる地価上昇等)までを含めて構成されている点に特徴があります潜在的な意図されない結果には、建設期間中の移動の混乱が地元事業者・組織・施設へのアクセスに悪影響を与えること、改善された交通インフラが他地域から経済活動を移転させること、活動的な移動の増加が公共交通の利用を減少させること、ジェントリフィケーション効果が地域の住宅価格を上昇させること、アクセス性の向上に伴い地域サービスへの圧力が増大することが含まれるとされています。この意図されない結果を明示的に組み込む構成は、ケロッグ財団の基本モデルには明示されていない要素であり、複数の実施主体が関与する公共インフラ投資特有の設計上の工夫であるといえます。
バス優先レーン整備政策のロジックモデル(ケロッグ形式)
【ZE05-1】で扱ったバス優先レーン整備政策の事例に、ケロッグ財団の五列インベントリー形式を適用すると、以下の中間生成物が得られます。この表は、CDCガイダンスが推奨する「活動を起点に『それでどうなるのか』と問うか、望ましい成果を起点に『どうすれば達成できるか』と問うか」という二つの構築経路のうちロジックモデルを構築するには複数のアプローチがあり、良い出発点は、プログラムの説明・使命/ビジョンステートメント・プログラム計画文書に含まれうる活動と成果を特定することであり、その上で活動から出発して「それでどうなるのか」と問うことで成果を導き出すか、望ましい成果から出発して「どうすればそれを達成できるか」と問うことで活動を導き出すかのいずれかを取ることができるとされています、後者すなわち「アウトカムを先に」の原則に沿って、成果・インパクトから逆算する形で構築したものです。
| 資源・インプット | 活動 | 産出 | 成果 | インパクト |
|---|---|---|---|---|
| 整備予算、道路管理者・バス事業者の人員、設計・交通量調査の委託契約、沿線住民との協議プロセス | バス専用レーンの設計・施工、優先信号システムの導入、バス情報(時刻表・経路)の更新・公開、沿線説明会の実施 | バス専用レーンの整備延長(km)、優先信号の設置数、更新情報の公開件数、説明会の実施回数 | 短期:バスの定時性向上への利用者認知の向上 中期:自動車からバスへのモーダルシフト、バス利用者数の増加 |
渋滞の緩和、大気質の改善、地域経済の生産性向上 |
【ZE05-1】で示したDfTのif-thenテンプレート(もし・課題/文脈→ならば・根拠→ならば・行動・資源→ならば・産出→ならば・成果→ならば・インパクト、という六列の因果連鎖形式)と、本レポートで示したケロッグ形式の五列インベントリー形式は、同一の政策事例に対して異なる整理方法を提供するものです。前者は各段階間の因果的な「なぜ」を明示することに重点を置き、後者は各段階に属する情報を網羅的に一覧化することに重点を置いています。CDCガイダンスが指摘する通り、いずれのロジックモデルも、それ単独で完全な評価計画となるものではなく、後続のステップ(評価デザインの焦点化、データ収集)のための共通理解の基盤として機能するものです。
データ収集への接続
ロジックモデルの各構成要素に対応するデータ収集手法は、【ZE05-1】で示したActive Travel Englandの手法一覧(自動計数機、手動計数、利用者インターセプト調査、事業者調査等)がそのまま適用可能です。ケロッグ財団の指標開発の枠組みに沿えば、上表の「産出」列(整備延長、設置数等)は施工記録・契約管理データによって、「成果」列(モーダルシフト)は利用者インターセプト調査・自動計数機データによって、「インパクト」列(渋滞緩和・大気質改善)は交通流動データ・大気質モニタリングデータによって、それぞれ測定されることになります。
代表文献
- Suchman, E.A. (1967) Evaluative Research: Principles and Practice in Public Service and Social Action Programs. New York: Russell Sage Foundation.
- Weiss, C.H. (1972) Evaluation Research: Methods for Assessing Program Effectiveness. Englewood Cliffs, NJ: Prentice-Hall.
- Wholey, J.S. (1979) Evaluation: Promise and Performance. Washington, DC: The Urban Institute.
- Wholey, J.S. (1987) “Evaluability Assessment: Developing Program Theory.” In Bickman, L. (ed.) Using Program Theory in Evaluation. San Francisco: Jossey-Bass.
- United Way of America (1996) Measuring Program Outcomes: A Practical Approach. Alexandria, VA: United Way of America.
- W.K. Kellogg Foundation (2004) Logic Model Development Guide: Using Logic Models to Bring Together Planning, Evaluation, and Action. Battle Creek, MI: W.K. Kellogg Foundation.
政府資料・国際機関のガイドライン
- Centers for Disease Control and Prevention (1999) Framework for Program Evaluation in Public Health. MMWR Recommendations and Reports, 48(No. RR-11). https://www.cdc.gov/mmwr/pdf/rr/rr4811.pdf
- Centers for Disease Control and Prevention (2024) CDC Program Evaluation Framework, 2024. MMWR Recommendations and Reports, 73(No. RR-6). https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/73/rr/pdfs/rr7306a1-H.pdf
- Centers for Disease Control and Prevention(年不明)Program Evaluation: Step 2 – Describe the Program. https://www.cdc.gov/evaluation/php/evaluation-framework-action-guide/step-2-describe-the-program.html
- Active Travel England (2025) Active Travel Fund Monitoring and Evaluation. https://www.gov.uk/government/publications/active-travel-fund-monitoring-and-evaluation-of-schemes/active-travel-fund-monitoring-and-evaluation
- 米国政府業績結果法(Government Performance and Results Act, GPRA)(1993年)
国際比較
本レポートで参照した資料の範囲では、ロジックモデルの制度的な担い手は米国と英国とで異なる系譜をたどっています。米国では、民間財団(ケロッグ財団)による助成事業向けの実務指針と、公衆衛生分野の政府機関(CDC)による評価枠組みという、非営利セクターと公衆衛生行政という二つの異なる制度的文脈から、それぞれ独立して五段階・六段階の構造が発展してきました。両者はいずれも1990年代の展開(United Wayの1996年公刊物、GPRA、CDCの1999年枠組み)を経て定着したものであり、ロジックモデルという用語・構造そのものが1990年代の米国において急速に制度化されたことがうかがえます。
これに対し英国では、【ZE05-1】で見た通り、ロジックモデル(ロジックマッピング)は運輸省(DfT)による交通分野特有の評価指針として発展し、Active Travel Englandの現行ガイダンスもこの系譜の延長線上にあります。米国の枠組みが汎用的なプログラム評価ツールとして発展したのに対し、英国の枠組みは特定の政策分野(交通)に特化した実務指針として発展してきたという違いがあり、これは本シリーズ第4部で扱った英国の政策評価制度の分野別・省庁別の運用実態とも整合するものです。
代表的論点
「産出」と「成果」の混同
ケロッグ財団の指針が強調する通り、活動の実施件数(会議開催数、参加者数等の産出データ)を成果と混同することは、ロジックモデル運用における最も基本的な誤りとして指摘されています。この論点は、Active Travel Englandのガイダンスにおいても、産出(整備延長等の定量化しやすい指標)と成果(認知向上、モーダルシフト等のより測定が困難な指標)が明確に区別されていることと軌を一にしています。
モデルの単純化と複雑性の犠牲
ロジックモデルは表形式・図式による単純化を特徴としますが、この単純化が、Theory of Changeが重視する前提条件間の相互作用や、複数の因果経路の並存を捨象してしまうという批判があります。ケロッグ財団自身も、五段階の直線的な構造では捉えきれない複雑なプログラムについては、入れ子型モデルや、Theory-of-Changeテンプレートへの拡張が必要であるとしています。
意図されない結果の扱い
ケロッグ財団の基本モデルは意図されない結果を明示的な構成要素として含んでいませんが、Active Travel Englandの現行ロジックモデルはこれを独立した区分として組み込んでいます。この違いは、単一プログラムを対象とする財団助成事業と、複数の実施主体・広域的な波及効果を伴う公共インフラ投資とで、ロジックモデルに求められる情報の範囲が異なることを示唆しています。
限界
本レポートで整理したロジックモデルには、いくつかの限界が指摘されています。第一に、ロジックモデルは特定時点におけるプログラムの「一枚のスナップショット」であり、プログラム自体の実際の展開や結果を表すものではないという限界ですプログラムロジックモデルは、ある一時点におけるプログラムのスナップショットに過ぎず、実際の出来事や結果の流れを伴うプログラムそのものではないとされ、ロジックモデルは、プログラムが発展するにつれて洗練されうる、進行中の作業であり作業中の草案であるとされています。第二に、直線的な五段階構造は、フィードバックループや複数の並行する因果経路を持つ複雑な介入を十分に表現できない場合があります。第三に、指標の設定を誰が主導するかによって評価の正当性が左右されるという、指標設定における政治性の問題があります。第四に、本レポートで参照した資料は米国・英国の事例に集中しており、他の制度的文脈(EU、国際開発機関等)におけるロジックモデルの運用実態についての詳細な比較検証は、本レポートで参照した一次資料の範囲を超えるため、不明とします。
まとめとシリーズ内での位置付け
本レポートでは、ロジックモデルを、①1960〜70年代の評価学における起源(Suchman、Weiss、Wholey)と1990年代の制度化(GPRA、United Way、CDC、ケロッグ財団)という成立過程、②五つの構成要素(資源・インプット、活動、産出、成果、インパクト)とその「アウトカムを先に」策定する手順、③指標設定・評価焦点の絞り込みという収集すべきデータの整理手法、④Active Travel Englandの現行ロジックモデルとケロッグ形式の適用というバス優先レーン整備政策の実例、という観点から整理しました。ロジックモデルの特徴は、Theory of Changeが提供する探索的な因果関係の理解を、定型化された表形式・図式という運用可能な形式に変換する点にあります。
次巻【ZE05-3】では、ロジックモデルをさらに国際協力分野向けに定式化したLogical Framework(Logframe)を取り上げ、4×4マトリクスによるVertical Logic・Horizontal Logicの構築手順と、その歴史的経緯(1969年USAIDによる開発)を検討します。
参考文献
- Suchman, E.A. (1967) Evaluative Research: Principles and Practice in Public Service and Social Action Programs. New York: Russell Sage Foundation.
- Weiss, C.H. (1972) Evaluation Research: Methods for Assessing Program Effectiveness. Englewood Cliffs, NJ: Prentice-Hall.
- Wholey, J.S. (1979) Evaluation: Promise and Performance. Washington, DC: The Urban Institute.
- United Way of America (1996) Measuring Program Outcomes: A Practical Approach. Alexandria, VA: United Way of America.
- W.K. Kellogg Foundation (1998) W.K. Kellogg Foundation Evaluation Handbook. Battle Creek, MI: W.K. Kellogg Foundation.
- W.K. Kellogg Foundation (2004) Logic Model Development Guide. Battle Creek, MI: W.K. Kellogg Foundation. https://www.naccho.org/uploads/downloadable-resources/Programs/Public-Health-Infrastructure/KelloggLogicModelGuide_161122_162808.pdf
- Centers for Disease Control and Prevention (1999) Framework for Program Evaluation in Public Health. MMWR Recommendations and Reports, 48(No. RR-11). https://www.cdc.gov/mmwr/pdf/rr/rr4811.pdf
- Centers for Disease Control and Prevention (2024) CDC Program Evaluation Framework, 2024. MMWR Recommendations and Reports, 73(No. RR-6). https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/73/rr/pdfs/rr7306a1-H.pdf
- Centers for Disease Control and Prevention(年不明)Program Evaluation: Step 2 – Describe the Program. https://www.cdc.gov/evaluation/php/evaluation-framework-action-guide/step-2-describe-the-program.html
- Active Travel England (2025) Active Travel Fund Monitoring and Evaluation. https://www.gov.uk/government/publications/active-travel-fund-monitoring-and-evaluation-of-schemes/active-travel-fund-monitoring-and-evaluation
- University of Wisconsin-Extension(年不明)Enhancing Program Performance with Logic Models. https://fyi.extension.wisc.edu/programdevelopment/files/2016/03/lmcourseall.pdf
- 米国政府業績結果法(Government Performance and Results Act, GPRA)(1993年)
Claudeログ
【ZE05-2】ロジックモデルを、【ZE05-1】と同じ方針・様式で執筆しました。
構成:概念の定義(ケロッグ財団の5要素構造とif-then読解)、成立の背景・歴史(Suchman 1967・Weiss 1972・Wholey 1979の起源、GPRA 1993とUnited Way 1996による1990年代の制度化、CDC1999年枠組み、ケロッグ財団2004年指針の刊行経緯)、適用範囲(理論・アウトカム・活動アプローチの三類型)、策定プロセス(「アウトカムを先に」の原則、演習1・2によるMytown Free Clinic事例、演習3のTheory-of-Changeテンプレートへの拡張)、収集すべきデータ(指標開発表、評価焦点の絞り込み)、質の確認、公共交通関連政策への適用実践ワークフロー、代表文献、政府資料、国際比較、代表的論点、限界、まとめという構成です。
公共交通への適用:Active Travel England(2025年)の現行ロジックモデル(URLあり)を直接の一次資料として用い、【ZE05-1】と同じバス優先レーン整備政策の事例に、今回はケロッグ形式の5列インベントリー表を適用しました。DfTのif-then六列形式(ZE05-1)とケロッグの五列形式(ZE05-2)という、同一事例に対する二つの異なる整理方法を対比できるようにしています。CDCのプログラム評価枠組み(1999/2024年、URLあり)もあわせて収録しました。
図示:資源→活動→産出→成果→影響の5要素フローを、バス優先レーン整備政策を例に示す図を上に表示しました。








