本レポートの位置付け【ZE05-1】から【ZE05-5】まで、Theory of Changeロジックモデル、Logframe、Program TheoryOutcome Mappingという、政策設計を構造化する個別の方法論を順に取り上げてきました。本レポートは【ZE05-1】シリーズの最終巻として、これらの手法が最終的にどのように組織全体のマネジメント枠組みへと統合されるかを、Results Chain成果連鎖)およびResults Framework成果枠組み)と、それらを制度的に支えるResults-Based Management(RBM成果に基づくマネジメント)の観点から整理します。本レポートでは、国連開発グループUNDG)および世界銀行の一次資料に基づいてResults ChainとResults Frameworkの定義・構築手順を示した上で、世界銀行が実施したダカール(セネガル)のBRTバス高速輸送システム)整備事業を実例として、公共交通政策への適用を検討します。

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概念の定義

Results Chainとは何か

Results Chainは、国連開発グループ成果に基づくマネジメント・ハンドブックにおいて、望ましい目的を達成するために必要とされる一連の成果の順序であると定義されています。この連鎖は、インプットから始まり、活動を経てアウトプットを産出し、それらがアウトカムの集合をもたらし、最終的に望まれるインパクトに寄与するという構造を取ります成果に基づくマネジメントは、ロジカルフレームワークのような線形の計画ツールや、成果連鎖の用語法の使用と結び付けられることが増えており、成果連鎖とは、望ましい目的を達成するために必要と考えられる成果の順序であり、これはインプットから始まり、それが活動の実施とアウトプットの提供に用いられ、これらは今度は、望まれるインパクトに最終的に寄与する一連のアウトカムをもたらすことを助けるよう設計されているとされていますUNDG自身のハンドブックはこれをより厳密に、開発介入についての因果の連鎖であり、インプットに始まり、活動・アウトプットを経て、アウトカム・インパクトフィードバックへと至る、望ましい目的を達成するために必要な順序を規定するものと定義しています成果連鎖とは、開発介入についての因果の連鎖であり、望ましい目的を達成するために必要な順序を規定するものであって、インプットから始まり、活動とアウトプットを経て、アウトカム・インパクトフィードバックに至るとされ、これはTheory of Changeに基づくものであり、根底にある前提を含むとされています

【ZE05-2】で扱ったロジックモデルとの違いは、Results Chainが単一のプロジェクトのレベルにとどまらず、国連の国別援助枠組み(UNDAF)のような、複数の機関・複数のプログラムを横断する戦略レベルの集約にまで用いられる点にあります。

Results Frameworkとは何か

Results Frameworkは、成果マトリクス(Results Matrix)が因果関係・前提・リスクを含めて成果がどのように達成されるかを説明するものであるのに対し、組織全体、国別プログラム、あるいは国別プログラム内の特定のプログラムコンポーネントにわたる、より戦略的な水準を反映するものとして区別されます成果マトリクスは、因果関係や根底にある前提・リスクを含め、成果がどのように達成されるかを説明するものであり、成果枠組みは、組織全体、国別プログラム、あるいは国別プログラム内のプログラムコンポーネントにわたる、より戦略的な水準を反映するものであるとされています

世界銀行の実務においては、Results Frameworkは、プロジェクト開発目標(Project Development Objective, PDO)、プロジェクトのモニタリング指標という、二つの主要な要素から構成されるとされています成果枠組みは介入の論理に裏付けられ、三つの主要な要素から構成されており、プロジェクト開発目標は、プロジェクト活動から主たる受益者にもたらされる、意図されたアウトカムないし効果であり、プロジェクトのモニタリング指標には、PDOに結び付けられたアウトカムを測定する一連の指標と、アウトカムの達成に向けた進捗を追跡する一連の中間的な成果が含まれるとされています

成立の背景と歴史

Results-Based Managementそのものの起源は、1990年代の公共部門改革運動、とりわけ米国の政府業績結果法(GPRA、1993年)に代表される、政府活動の焦点を投入・活動から結果へと転換しようとする一連の改革に遡ります。この流れは国連システムにも波及し、国連開発グループは2000年代を通じて、機関ごとに異なっていたRBMの概念・用語法を調和させる作業を進め、2011年に「Results-Based Management Handbook: Harmonizing RBM Concepts and Approaches for Improved Development Results at Country Level」を公表しました成果連鎖の管理には、論理的な議論と獲得されたエビデンスの見直し、そして各水準における説明責任と相互の義務の確立が伴うとされ、この枠組みは国連開発グループ成果に基づくマネジメント・ハンドブック「国レベルでの開発成果改善のためのRBM概念とアプローチの調和」(2011年)に基づいて適合されたものであるとされています。もっとも、この調和の取り組みにもかかわらず、国連システム内部での監査は、機関間で成果の定義に一貫性がなく、国別援助枠組みレベルの成果連鎖と、機関ごとのプロジェクトレベルの成果連鎖との関係についての混乱が残っていることを指摘しています国連システムにおけるパートナー機関が、成果に基づくマネジメントについて合理的な基準を国連パートナーに求めようとする際の問題は、成果を扱う文書の数が国連の文脈で膨大であること、国連による成果の定義が曖昧であること、そしてプロジェクトレベルの成果連鎖が、異なる機関の国別プログラムレベルの成果連鎖とどのように関係するかについての混乱にあるとされています

世界銀行においては、Results Frameworkはプロジェクト評価文書(Project Appraisal Document, PAD)の必須の構成要素として、プロジェクトの設計段階から組み込まれる仕組みとして発展してきました。

適用範囲

Results ChainとResults Frameworkは、開発援助機関における予算編成・進捗報告・評価の共通言語として、プロジェクトレベルから国別プログラム、組織全体の戦略レベルまで、階層的に適用されます。世界銀行のResults Frameworkは、プロジェクト設計時の審査(Appraisal)の段階で設定され、その後は交渉(Negotiations)の段階で確定し、プロジェクトの実施中に構造変更(Restructuring)が行われる場合には改訂されうるものとされています成果枠組みは審査時に策定され、その後交渉時に確定するものであり、プロジェクトが実施中に構造変更される場合には変更されることがあるとされ、成果を通じた進捗は定期的に報告されるとされています。この改訂可能性は、【ZE05-1】〜【ZE05-5】で繰り返し確認してきた「策定されたロジックは固定的なものではなく、実施過程を通じて改訂されるべきものである」という原則と共通するものです。

策定プロセス

UNDGの成果マトリクス策定手順

国連システムにおけるResults Matrixの策定は、UNDAFのレベルであれば、アウトカムのみを含む形式(オプション1a)か、アウトカムとアウトプットの双方を含む形式(オプション1b)かを選択することから始まりますUNDAF成果マトリクスの策定に関する詳細な選択肢については、「UNDAFの準備方法」(第I部)国連国別チーム向けガイドラインを参照するものとされ、成果マトリクスのオプション1bはアウトプットの水準における成果を含むものであり、国別チームはオプション1aを選択してアウトプットをUNDAF行動計画または各機関のプログラムに含めることもできるとされています

世界銀行のResults Framework策定手順

世界銀行の「Designing a Results Framework for Achieving Results: A How-to Guide」は、Results Frameworkの策定を、複数のステップから成る体系的な手順として示しています。同ガイドが示す最終段階に近い手順として、利用可能なデータソースの精査と指標の specify(明確化)という作業が挙げられていますステップ5は入手可能なデータソースの精査と指標の特定であるとされています。この手順に先立つ段階では、プロジェクト開発目標(PDO)の設定、PDOに至る因果関係(Theory of Change)の明確化、そしてPDO水準・中間的な成果水準それぞれの指標候補の洗い出しが行われます。

指標の設定にあたっては、ベースライン値と目標値をあわせて設定することが求められ、これらは審査時の推定値として設定され、必要に応じて実施中の実績データに基づき改訂されます成果枠組みは、PDOの達成における成功を測定するための一つ以上の指標と、各コンポーネントの成果の達成における成功を測定するための一つ以上の指標を提示するものであり、アウトカム指標と成果指標はベースライン値と目標値とともに提示されるべきであるとされ、成果枠組みの三列目は、実施中にプロジェクトの実績を評価しPDOの達成に向けて必要であれば方向転換するために、また該当する場合には事後の意思決定に情報を与えるために、指標がどのように用いられるかを示すものであるとされています

収集すべきデータ

ベースラインデータと目標値

Results Frameworkの構築に不可欠なのは、各指標についてのベースラインデータ(プロジェクト開始時点の測定値)と、プロジェクト終了時点で達成を目指す目標値です。世界銀行の実例では、PDO水準の指標について、ベースライン測定時点・実績測定時点・目標達成時点という複数の時点でのデータが、指標ごとに継続的に記録・更新されますPDO成果ごとのPDO指標は、指標名・ベースライン値とその測定年月・従前の実績値とその測定日・現在の実績値とその測定日・目標値とその達成時期という形式で記録されるとされています

M&E計画のためのデータ

Results Frameworkを支えるモニタリング評価(M&E)計画には、単位の測定方法、ベースライン、データ収集の頻度・責任主体・方法についての情報が含まれますモニタリング評価計画は、測定単位・ベースライン等を規定するものであるとされています。この情報は、指標ごとにどの組織がどのような頻度でデータを収集し、その結果をどのように意思決定に反映させるかという、制度的な実施体制についてのデータを含みます。

質の確認

世界銀行の独立評価ループ(Independent Evaluation Group, IEG)は、Results Frameworkの設計の質を、Theory of Changeが健全であり成果枠組みに反映されているか、目的が明確に specify されているか、指標がPDOステートメントのすべてのアウトカムを網羅しているか、中間的な成果指標がプロジェクトの各コンポーネント(活動)の貢献を適切に捉えられているか、指標がSMARTSpecific・Measurable・Achievable・Relevant・Time-bound)でありベースライン・目標値を伴っているか、測定方法が適切か、そして制度的な体制が十分に組み込まれているか、という七つの観点から評価していますM&E設計は、Theory of Changeが健全であり成果枠組みに反映されているか、目的が明確に特定されているか、指標がPDOステートメントのすべてのアウトカムを網羅しているか、中間的な成果指標がオペレーションの各コンポーネント(活動)とアウトプットのPDO水準のアウトカムへの貢献を適切に捉えられるか、指標が具体的・測定可能・達成可能・関連性があり・期限が明確であり、ベースラインと目標値が利用可能であるか、測定方法が適切であるか、そして体制が制度的に十分組み込まれているか、という観点から評価されるとされています世界銀行独自の実証分析では、成果枠組みの指標のうち、開発目標を完全に適切に測定できていた指標は平均で65%にとどまっていたことが報告されており個別の開発目標は平均して、完全に適切なPDO指標が65%、部分的に適切な指標が35%であり、不適切な指標は0%であったとされ、指標の適切性は目的の効果性評価とプロジェクト全体の効果性評価の双方にとって重要であるとされています、指標設計の質そのものがプロジェクト全体の評価結果を左右することが示されています。

公共交通関連政策への適用:ダカールBRT整備事業の事例

本節では、世界銀行がセネガルの首都ダカールで実施している「Dakar Bus Rapid Transit Pilot Project」を取り上げます。この事業は、Results Framework公共交通政策に実際にどのように適用され、実施の過程でどのように改訂されているかを示す実例です。URLは以下の通りです。

プロジェクト開発目標とResults Chainの構造

本事業のプロジェクト開発目標(PDO)は、「BRT回廊の整備を通じて、ダカールとゲディアワイエ間の都市内移動性を強化すること」とされていますプロジェクト開発目標は、バス高速輸送システムBRT回廊の整備を通じて、ダカールとゲディアワイエ間の都市内移動性を強化することであるとされています。このPDOを達成するための活動(インプット→活動→アウトプット)としては、ダカール中心部のペテルセン・バスターミナルからゲディアワイエ県を結ぶ回廊の整備(三つの主要旅客ターミナルと20の追加停留所を含む)、歩行者のための安全な横断施設の整備、そしてサービスの運行管理・料金収受を支援するバス車両群と高度道路交通システムITS)の提供が挙げられていますペテルセン・バスステーション(ダカール・プラトー)からゲディアワイエ県(北部郊外)を結ぶ回廊の整備(三つの主要旅客ターミナルと追加の20停留所を含む)、歩行者のための安全で利便性があり安全な横断・アクセスの提供、そしてサービスの管理・運行とファレ収受を支援するためのバス車両群と高度道路交通システムITS)の提供が、コンポーネント1に含まれるとされ、公共交通ネットワークの再編、フィーダー路線沿いの街路設備の提供、回廊沿いのフィーダー道路・近隣道路の道路工事、そしてアクセシビリティと非動力交通手段を重視した技術協力が、コンポーネント2に含まれるとされています

Results Frameworkの改訂

本事業は、当初の完了予定日を18か月延長する構造変更(Restructuring)に伴い、Results Frameworkそのものも改訂の対象となりました。この改訂は、PDO自体は変更せず、指標の目標達成時期のみを新しい完了予定日に合わせて調整するという形で行われています本プロジェクトペーパーは同時に現行プロジェクトの再構築も求めるものであり、提案される再構築はレベル2の再構築であって、プロジェクトの完了予定日を18か月延長して2024年12月31日とすること、そして完了予定日の延長を反映するよう成果枠組みを修正して選択された目標値を調整することを内容とし、プロジェクト開発目標、プロジェクトの範囲、セーフガード区分、実施体制はいずれも変更されないとされています。後続の進捗報告書では、公共交通利用者による満足度評価が2025年前半に予定される調査を経て目標達成に近づいていることや、BRTの利用者数を含む残る二つのPDO指標の状況が、指標ごとに個別に追跡・報告されています公共交通利用者による満足度評価を測定するPDO指標は、2025年前半に予定される調査を経て2025年6月までに目標を達成する見込みであり、残る二つのPDO指標であるBRTの利用者数等については、別途状況が報告されているとされています

実績指標の運用

関連するセブ(フィリピン)のBRT事業の実施状況報告書は、PDO水準の指標がどのように継続的に追跡されるかを具体的に示しています。同事業では、幹線サービスにおける一日あたりの平均乗客数(うち女性の割合を含む)、そしてピーク時における特定区間の平均所要時間が、ベースライン測定時点から目標達成予定時期に至るまで、指標ごとに時系列で記録されていますセブBRT幹線サービスにおける一日あたりの平均乗客数(人数)は、2013年4月時点のベースラインが0.00人、目標値が2026年9月時点で87,000人と設定されており、そのうち女性の割合は目標値50%と設定され、I.T.パークターミナルからSRPターミナルまでの午前ピーク時における公共交通利用者の平均移動時間は、2020年2月時点のベースラインが90分と記録されているとされています。この記録形式は、【ZE05-2】で扱ったケロッグ財団ロジックモデルにおける指標開発の考え方や、【ZE05-3】で扱ったLogframeのOVI(客観的に検証可能な指標)と同型の構造を持ちながら、世界銀行という単一機関の標準様式として定型化されている点に特徴があります。

本事例からの示唆

ダカール・セブ両BRT事業の事例が示すのは、Results Frameworkが、プロジェクトの設計時点で設定された指標・目標値を、実施期間を通じて継続的に追跡し、必要に応じて構造変更とあわせて改訂するという、動的な運用プロセスであるという点です。これは、【ZE05-3】で扱ったハノイ事業の事後評価が「垂直の論理のギャップ」を静的な設計上の問題として事後的に指摘したのとは対照的に、Results Frameworkが実施の途上で継続的に見直される仕組みとして制度化されていることを示しています。

代表文献

政府資料・国際機関のガイドライン

国際比較

本レポートで参照した資料の範囲では、Results Chain・Results Frameworkの運用は、国連システムと世界銀行とで異なる制度的特徴を持ちます。国連システムでは、UNDAFという多機関共通の戦略文書のレベルで成果集約する必要があるため、機関ごとに異なる用語法・定義の調和という課題が繰り返し指摘されてきました。他方、世界銀行では、単一機関のプロジェクトサイクル(PAD策定・審査・実施・restructuring・完了時評価)に組み込まれた、比較的一貫した様式として運用されており、IEGによる指標の適切性の定量的な検証(65%が完全に適切)まで行われている点で、制度的な精緻化が進んでいることがうかがえます。

代表的論点

戦略レベルとプロジェクトレベルの成果の整合

国連システムの事例が示す通り、プロジェクトレベルのResults Chainと、国別プログラム・組織全体レベルのResults Frameworkとの間で、成果の定義・粒度を整合させることは、複数機関が関与する制度において継続的な課題であり続けています。

指標の適切性という定量化しうる質の問題

世界銀行IEGによる指標適切性の分析(完全に適切な指標が平均65%)は、Results Frameworkの質が定量的に検証可能な対象であることを示す一方、残る35%の指標が部分的にしか目的を捉えられていないという実態は、本シリーズで扱ってきたあらゆる手法に共通する、指標設定の困難さを改めて浮き彫りにしています。

実施途上での改訂という制度設計

ダカール事例が示す、構造変更にあわせたResults Frameworkの改訂という制度は、【ZE05-1】のTheory of Changeが強調する「柔軟な改訂」という原則を、世界銀行という官僚制的な組織の中でどのように制度化しうるかを示す一例です。

限界

本レポートで整理したResults Chain・Results Frameworkには、いくつかの限界が指摘されています。第一に、国連システムの事例が示す通り、複数機関が関与する制度においては、成果の定義・粒度の調和自体が継続的な課題であり続けています。第二に、指標の適切性は、世界銀行の実証分析が示す通り、設計段階で十分に検証されなければ、プロジェクト全体の評価の妥当性を損ないます。第三に、本レポートで参照した資料は国連システムと世界銀行の事例に集中しており、他の国際機関(アジア開発銀行、米州開発銀行等)におけるResults Framework運用の詳細な比較検証は、本レポートで参照した一次資料の範囲を超えるため、不明とします。

まとめと【ZE05-1】シリーズ全体の総括

本レポートでは、Results Chain・Results Frameworkを、①1990年代の公共部門改革運動を背景とするRBMの成立と、国連システム・世界銀行における制度化という歴史、②Results Chainの因果連鎖構造とResults Frameworkの戦略的位置付けという概念上の区別、③UNDGの成果マトリクス策定手順と世界銀行のPDO・指標設定手順という策定プロセス、④ダカール・セブのBRT整備事業における、実施途上でのResults Framework改訂という実例、という観点から整理しました。

【ZE05-1】シリーズ全体を振り返ると、Theory of Change(探索的な因果関係の理解)、ロジックモデル(定型化された表形式)、Logframe(国際協力分野で標準化されたマトリクス)、Program Theory(作動メカニズムの理論的説明)、Outcome Mapping(境界パートナーの行動変容への焦点化)、そして本レポートのResults Chain・Results Framework組織全体のマネジメントへの統合)という六つの手法は、いずれも「介入がなぜ・どのように成果につながるかを可視化し、それを検証可能な形で管理する」という共通の課題に、異なる角度から取り組むものであることが確認できます。これらの手法群は、単独で完結するものではなく、【ZE05-1】〜【ZE05-6】で示した通り、相互に補完し合い、また同一の政策事例(本シリーズではハノイ・ロンドン・ダカール・セブの公共交通政策)に対して、異なる評価の視座を提供するものです。政策評価シリーズ第3部「政策評価の方法論」における因果推論評価デザインの検討は、本【ZE05-1】シリーズで整理したこれらの構造化手法を前提として進められることになります。

参考文献

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  7. World Bank (2025) Cebu Bus Rapid Transit (BRT) Project: Implementation Status Report. https://documents1.worldbank.org/curated/en/099070125071033875/pdf/P119343-efd90dac-9363-4b25-9198-09d90c19a0f3.pdf
  8. Independent Evaluation Group (2023) Results and Performance of the World Bank Group. Washington, DC: World Bank.