紙の需要が縮小する中、日本の製紙各社は「紙を作る技術」を武器に、全く新しい事業領域へ踏み出している。王子ホールディングスは米子工場に43億円を投じ、木材からバイオエタノールを作る実証プラントを稼働させた。目指すはSAF(持続可能な航空燃料)、そして半導体材料や医薬品。一方、段ボール市場は2033年に4倍規模への成長が見込まれる。本稿は製紙業の次なる成長戦略を一次資料で検証する【IP07】展望編。
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目次
第一章 バイオマス由来新素材の技術動向
セルロースナノファイバー(CNF)の技術的特性
日本製紙グループの資料によれば、セルロースナノファイバー(CNF)は、パルプを幅4ナノメートル(10億分の1メートル)の細さまで解きほぐした超極細繊維であり、温度変化に伴う伸縮がガラス並みに良好、弾性率は高強度繊維として知られるアラミド繊維並みに強いという特長を持つほか、透明性・ガスバリア性等の点でも優れた性質を備えているとされる[221]。このため、自動車用・電子機器用の樹脂補強材、食品・化粧品等の包装材等、様々な産業用素材としての利用が見込まれている[221]。
各社のCNF事業化動向
王子ホールディングスは、製造時の微細化エネルギーを低減する手法として「リン酸エステル化法」を採用し、2017年に王子製紙富岡工場内でCNF実証製造設備の稼働を開始した。現在は透明CNFスラリー「AUROVISCO」等、多彩なCNF製造を行い、事業化のための用途開発を進めている[218]。
日本製紙グループは2015年、TEMPO酸化触媒法により完全ナノ分散したCNF(TEMPO酸化CNF)に抗菌・消臭機能を付与してシート化することに世界で初めて成功した。このシートはグループ会社の日本製紙クレシアが、大人用紙おむつ「肌ケアアクティ」シリーズ、女性用吸水ケア専用品「ポイズ」シリーズに実用化している[220]。同社は用途に応じたCNF(製品名「セレンピア」)の製造技術と本格的な供給体制を確立し、山口県岩国市の実証機、宮城県石巻市・島根県江津市の量産機に加え、2017年6月には静岡県富士市の富士工場内にCNF強化樹脂の実証機設備を完成させている[222]。採用製品としては、ヤマハ発動機の水上オートバイ部材への採用等も確認できる[223]。
大王製紙は、CNF実用化製品として「キレキラ!トイレクリーナー」を展開するほか、2018年以降CNF複合樹脂「ELLEX-M」を車両部品への実用展開に活用している。2022年には、ヤマセイ株式会社と共同で開発したCNF製バス用フロントバンパーを、観光ツアーバス「プレミアムバス」に実装し、公道走行を実現した[219]。同社はCNFブランド名を「エレックス」とし、CNF複合樹脂「ELLEX-R67」の商用プラント設置、生産能力20倍化等の展開を進めているとされる[223]。
[推論]これらの動向は、製紙各社が「紙を作る」という従来事業の枠を超え、木質資源由来の高機能素材メーカーへと事業ポートフォリオを転換しようとする、共通した戦略的方向性を示している。ただし、CNF事業の現時点での売上規模・収益貢献度については、本レポートの調査範囲では定量的なデータを確認できておらず、不明とする。
第二章 段ボール・板紙需要の中期見通し
世界の段ボール市場見通し
業界調査レポートによれば、世界の段ボール材料市場は2025年に1億9140万トンに達し、2030年には2億1370万トンに達すると予測されており、予測期間中の年平均成長率(CAGR)は2.23%と見込まれている。この成長は主に、eコマースの拡大、持続可能な包装ソリューションへの需要の高まり、食品・飲料産業からの需要増加によって牽引されるとされ、特にアジア太平洋地域が経済成長と製造業の拡大により最も急速に成長する市場と予想されている[233]。
日本の段ボール市場見通し
日本国内の段ボール市場についても、業界調査レポートは2024年の58億米ドルから2033年までに226億米ドルへ拡大し、2025-2033年の予測期間でCAGR3.75%の安定成長が期待されるとしている[231]。同レポートは、プラスチック廃棄物削減と国際的な持続可能性基準への順守を強く重視する日本において、包装業界が段ボール等の代替素材を積極的に採用していること、日本の強固な廃棄物管理システム(リサイクル・再利用の促進)も市場成長を支えていることを指摘している[231]。中小都市におけるEC事業向け地域配送拠点の増加が、大都市圏外での市場成長にも寄与しているとされる[231]。
EC物流と段ボールの関係
業界レポートによれば、段ボールケースは現在、EC出荷の約80%を占めると推定され、ラストマイル物流の主力としての地位を確固たるものにしているとされる[235]。また、生産構成は、輸送コストを削減しつつ圧縮強度を維持する軽量フルートプロファイルへ移行しており、統合生産企業はEC需要の牽引に追随するため、グラフィック用紙グレードよりも段ボール原紙の増産を優先しているとの分析もある[235]。
日本企業の海外投資動向
業界レポートによれば、レンゴーは2025年にドイツに重荷重用段ボール工場を開設し、欧州の自動車メーカー顧客へのサービス提供を目的とした海外投資を強化しているとされる[232]。これは、【IP03】で確認した王子ホールディングスの海外展開(東南アジア中心)とは異なる、欧州市場への展開事例として注目される。
[推論]以上の動向を総合すると、【IP02】【IP06】で確認したグラフィック用紙の構造的縮小とは対照的に、段ボール・板紙分野は今後も世界的・国内的に成長が見込まれる分野であり、日本の製紙各社(特にレンゴー、王子マテリア等)にとって、事業の重心をより一層シフトさせていく先になる可能性が高い。ただし、これらの市場予測は民間調査会社によるものであり、予測の前提条件・手法についての詳細な検証は本レポートの範囲では行っていない点に留意が必要である。
第三章 森林認証・持続可能な原料調達への対応
森林認証制度の国際的な枠組み
日本製紙連合会の資料によれば、国際的な森林認証制度PEFC(Programme for the Endorsement of Forest Certification)は、北欧木材輸出国の森林認証取得に向けた動向を受け、ドイツ等を中心とする14か国の民間団体が集まり1999年に創設された。2024年3月現在、世界で約2億9600万haの森林が認証されており(FM認証)、CoC認証は80か国約1万2700件に上り、認証された森林面積としては世界最大の制度であるとされる[246]。
日本独自の森林認証制度であるSGEC(緑の循環認証会議)は、2003年、日本の林業・木材産業界、学会、経済界、環境NPO等の参加のもとで創設され、2016年6月にPEFCから相互承認を受けた。2024年3月現在、国内で約220万haの森林が認証されており(FM認証)、CoC認証は国内485件とされる[246]。
王子ホールディングスの認証取得状況
王子グループのサステナビリティレポートによれば、同社は2003年12月、静岡県上稲子山林からSGEC森林認証の取得を開始し、現在は分収林を除く国内社有林329山林・総計173千ha(17万3000ヘクタール)で認証を取得しており、これは国内の民間企業では最大の森林認証面積であるとされる[240]。日経BizGateの報道によれば、同社が「王子の森」と呼ぶ社有林は国内外合わせて約60万ヘクタール(東京都の約2.5倍以上)に達し、家庭紙ブランド「ネピア」で2011年からFSC認証の紙を採用してきた。2030年までにFSC認証を含めた森林認証の取得率100%を目指しており、報道時点(2023年10月)での取得率は96%とされる[242]。
同社は「木材原料の調達指針」に基づき、すべてのサプライヤーに持続可能な木材原料の生産を求め、FSC森林認証制度を活用して検証している。調達する全ての木材原料は、FSC認証材・FSC管理木材等、FSCの要求事項に適合しているとされる[244]。
森林認証をめぐる国際的な緊張関係
【IP03】第二章で確認した通り、インドネシアのAPP社をめぐっては、森林保護方針(FCP)発表(2013年)後も、関連サプライヤーを通じた天然林由来木材チップの供給疑惑が指摘され、FSCが2018年に同社との関係断絶解消プロセスを一時中断するという事態が生じている。これは、森林認証制度が、必ずしも全ての大手企業において実効的に機能しているとは限らないことを示す事例であり、日本企業が掲げる高い認証取得率(王子HD96%等)とは対照的な状況といえる。[推論]この対比は、日本の製紙業界が、少なくとも認証制度への対応という点では、国際的に相対的に厳格な水準を維持してきた可能性を示唆しているが、これはあくまで認証取得率という指標に基づく評価であり、実際の森林経営の質を包括的に評価するものではない点に留意が必要である。
第四章 脱炭素・バイオマス関連のGX動向
バイオエタノール・SAF(持続可能な航空燃料)事業
【IP02】第五章、【IP06】第一章で言及した王子製紙米子工場(鳥取県米子市)は、木材からバイオエタノール・糖液を生産する実証プラントの拠点として、製紙業の事業転換における象徴的な位置づけを持つ。日本経済新聞の報道(2025年5月)によれば、王子ホールディングスは同工場に実証プラントを設け、2025年5月21日に竣工式を開いた。生産物は再生航空燃料(SAF)やバイオプラスチックの原料として販売される計画であり、同社の磯野裕之社長は「紙をつくる事業からポートフォリオを転換する第一歩になるプロジェクトだ」と述べたとされる[224]。
山陰中央新報の報道によれば、同実証プラントは木質由来のエタノール・糖液の実証設備として国内最大級であり、王子HDは約43億円を投じた。酵素を使ったパルプの糖化と酵素の分離回収を行う独自技術により、プラスチック・ゴム・繊維等の石油代替原料となる糖液、SAFや基礎化学品で使われる木質由来エタノールを生産するとされる[226]。ニュースイッチ(日刊工業新聞社)の報道によれば、王子HDは他社に先駆け2008年から実証事業を開始しており、エタノールの年間生産能力は1000キロリットル(実証プラント)、2030年度には年産10万キロリットルを目指すとされる[228]。
政府は2030年に国内ジェット燃料使用量の10%をSAFに置き換える目標を掲げており、製紙各社(王子HD・日本製紙等)は、紙の製造ノウハウ(パルプ化技術)を活用したバイオ燃料事業化に、環境規制対応と収益貢献の両面から取り組んでいるとされる[225][228]。
みんかぶマガジンの分析記事(2026年)によれば、王子ホールディングスは木質バイオマスメーカーへの転換をさらに進めており、①最先端半導体向けの「バイオマスレジスト」(PFAS不使用、2028年事業化目標)、②動物用関節炎薬をはじめとする「バイオマス医薬品」(2026年製造販売開始予定、将来はヒト用透析薬も視野)、③SAF原料のバイオエタノール(2030年本生産開始計画、国内市場規模は2050年に約2兆円と試算)、という3つの新規事業を具体的に進めているとされる。同社は2026年1月、欧州でのバイオエタノール生産実績が豊富なオーストロセル社(オーストリア)を買収し、取り組みを加速しているとされる[227]。
[推論]この一連の展開は、【IP06】で確認した紙需要の構造的縮小という逆風の中で、製紙会社が既存の設備・技術(パルプ製造プロセス)を転用し、バイオケミカル・バイオ医薬品分野という全く新しい成長領域への進出を図る、大規模な事業転換の動きを示している。ただし、これらの事業(特にバイオマス医薬品・半導体向けレジスト)が、製紙業界全体の収益構造において将来どの程度の規模になるかについては、現時点(実証・計画段階)では不確実性が大きく、本レポートの調査範囲では確度の高い将来予測を行うことはできない。
第五章 各国の技術開発投資比較
本レポートの調査範囲では、製紙・バイオマス分野における各国政府・企業の技術開発投資額を、【IS07】(鉄鋼業の展望編、GX関連投資の国際比較)と同様の形で体系的に比較したデータを十分に確認することができなかった。確認できた範囲では、欧州(特に北欧)における森林認証制度PEFCの主導的な地位(【第三章】参照)、日本企業(王子HD)による欧州企業(オーストロセル社)の買収(【第四章】参照)といった事例が、日欧間の技術・資本の交流を示唆しているが、中国・北米等における同分野(CNF、バイオエタノール等)の投資動向との定量的な比較は、本レポートの範囲では行えなかった。この点は、本シリーズ(【IP】シリーズ)における重要な追加調査課題として明記しておきたい。
年表
- 1999年 – 国際的な森林認証制度PEFCが創設(ドイツ等14か国の民間団体が参加)[246]
- 2003年 – 日本独自の森林認証制度SGECが創設[246]
- 2003年12月 – 王子ホールディングスが静岡県上稲子山林からSGEC森林認証の取得を開始[240]
- 2008年 – 王子HDがSAF向けバイオエタノールの実証事業を開始(業界他社に先駆けて)[228]
- 2011年 – 王子HDが家庭紙ブランド「ネピア」でFSC認証紙を採用開始[242]
- 2013年 – APP社が「森林保護方針(FCP)」発表(【IP03】参照)
- 2015年 – 日本製紙がTEMPO酸化CNFへの抗菌・消臭機能付与に世界で初めて成功[220]
- 2016年6月 – SGECがPEFCから相互承認を取得、国際的に通用する制度となる[240][246]
- 2017年 – 王子製紙富岡工場内でCNF実証製造設備が稼働開始[218]
- 2017年6月 – 日本製紙富士工場内にCNF強化樹脂実証機設備が完成[222]
- 2018年 – 大王製紙がCNF複合樹脂「ELLEX-M」の車両部品への実用展開を開始[219]
- 2018年8月 – FSCがAPP社との関係断絶解消プロセスを一時中断(【IP03】参照)
- 2022年 – 大王製紙がCNF製バス用フロントバンパーを観光ツアーバス「プレミアムバス」に実装[219]
- 2024年3月 – PEFC世界森林認証面積約2億9600万ha、SGEC国内約220万ha認証[246]
- 2024年末頃 – 王子製紙米子工場のバイオエタノール実証プラントが順次稼働開始[228]
- 2025年 – 世界の段ボール材料市場が1億9140万トンに到達[233]
- 2025年 – レンゴーがドイツに重荷重用段ボール工場を開設[232]
- 2025年5月21日 – 王子製紙米子工場のバイオエタノール・糖液実証プラント竣工式(投資額約43億円)[224][226]
- 2026年 – 王子HDのバイオマス医薬品の製造販売開始予定[227]
- 2026年1月 – 王子HDがオーストロセル社(オーストリア)を買収[227]
- 2028年 – 王子HDのバイオマスレジスト事業化目標年[227]
- 2030年 – 政府目標:国内ジェット燃料使用量の10%をSAFに置き換え[225][228]
- 2030年 – 王子HDのバイオエタノール本生産開始計画年、年産10万キロリットル目標[227][228]
- 2030年 – 王子HD森林認証取得率100%目標(【IP01】と関連)[242]
- 2030年 – 世界の段ボール材料市場が2億1370万トンに到達見込み[233]
- 2033年 – 日本の段ボール市場が226億米ドル規模に到達見込み[231]
- 2050年 – 王子HDが試算する国内バイオエタノール市場規模、約2兆円[227]
用語集
- セルロースナノファイバー(CNF): パルプをナノメートル単位まで微細化した繊維素材。高強度・高透明性・ガスバリア性等の特性を持つ。
- AUROVISCO(アウロ・ヴィスコ): 王子ホールディングスの透明CNFスラリー製品名。
- セレンピア(cellenpia): 日本製紙グループのCNF製品ブランド名。
- ELLEX(エレックス): 大王製紙のCNF製品ブランド名。
- リン酸エステル化法: 王子グループが採用するCNF製造手法。微細化エネルギーを低減し高品質なCNFを製造できる。
- TEMPO酸化触媒法: 日本製紙が採用するCNF製造技術。完全ナノ分散したCNFへの機能付与を可能にした。
- 持続可能な航空燃料(SAF: Sustainable Aviation Fuel): 化石燃料に代わる、バイオマス等由来の航空燃料。
- 森林認証: 持続可能な森林経営が行われていることを、独立した第三者機関が審査・認証する制度。
- PEFC: Programme for the Endorsement of Forest Certification Schemesの略。1999年創設の国際的な森林認証制度。
- SGEC: 緑の循環認証会議。2003年創設の日本独自の森林認証制度。2016年にPEFCと相互承認。
- FSC: 森林管理協議会(Forest Stewardship Council)。国際的な森林認証制度の一つ(【IP03】参照)。
- オーストロセル社: オーストリアのバイオエタノール生産企業。2026年1月、王子ホールディングスが買収。
SNS向けタイトル3案
- 紙から医薬品へ。王子ホールディングスの「脱・製紙業」大転換を追う
- 段ボールは2033年に4倍市場へ。日本製紙業の成長分野を検証する
- 【IP07】43億円の実証プラント。木材から作る航空燃料の現在地
参考文献
- [218] 王子ホールディングス「セルロースナノファイバー(CNF)|テーマ|イノベーション」 https://www.ojiholdings.co.jp/r_d/theme/cnf.html
- [219] 大王製紙株式会社「セルロースナノファイバー(CNF)|研究・開発」 https://www.daio-paper.co.jp/development/cnf/
- [220] 日本製紙クレシア株式会社「セルロースナノファイバー(CNF)|研究開発」 https://www.crecia.co.jp/safety/development/cnf/
- [221] 日本製紙グループ「セルロースナノファイバー(CNF)開発|事業内容」 https://www.nipponpapergroup.com/sp/about/business/cnf/
- [222] 日本製紙グループ「セルロースナノファイバー(CNF):cellenpia|製品情報」 https://www.nipponpapergroup.com/products/cnf/
- [223] エムジー総研「セルロースナノファイバーとは?メリット・デメリットから用途・企業の製品開発事例まで」 https://www.egmkt.co.jp/column/consumer/7651/
- [224] 日本経済新聞「王子HD、バイオ企業へ一歩 木由来の航空燃料やプラ原料生産実証」 https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC09AXZ0Z00C25A5000000/
- [225] 日本経済新聞「王子ホールディングスや日本製紙、紙の技術でバイオ燃料量産へ」 https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC014ZS0R00C24A4000000/
- [226] 山陰中央新報デジタル「王子製紙 紙から転換へ一歩 米子にパイロットプラント エタノールや糖液製造」 https://www.sanin-chuo.co.jp/articles/-/785052
- [227] みんかぶマガジン「製紙の枠を超えていく『木質バイオマスメーカー』へ 150年企業の大転換 王子ホールディングス(3861)」 https://mag.minkabu.jp/companys-features/41929/
- [228] ニュースイッチ(日刊工業新聞社)「バイオエタノール商用化、製紙各社がSAFで攻勢」 https://newswitch.jp/p/41436
- [231] 株式会社レポートオーシャン「日本段ボール市場は、EC物流拡大・食品包装需要・サステナブル包装革新を背景に、2033年までに226億米ドル規模へ成長」 https://www.atpress.ne.jp/news/4992959
- [232] GII「段ボール紙市場|業界シェア 市場規模 成長性 2026-2031年」 https://www.gii.co.jp/report/moi2062184-corrugated-board-market-share-analysis-industry.html
- [233] Mordor Intelligence「段ボール原紙市場 規模・シェア分析-成長動向と予測(2025年~2030年)」 https://www.marketresearch.co.jp/insights/corrugation-materials-market-mordor/
- [235] GII「紙包装市場|業界シェア 市場規模 成長性 2026-2031年」 https://www.gii.co.jp/report/moi1907332-paper-packaging-market-share-analysis-industry.html
- [240] 王子グループ サステナビリティレポート「国内の社有林概況|環境」 https://ojiholdings.disclosure.site/ja/themes/151/
- [242] 日経BizGate「森林資源使い新素材や医薬品 温暖化対策、多方面で挑戦」 https://bizgate.nikkei.com/article/DGXZQOLM1302E013102023000000
- [244] 王子ホールディングス「持続可能な森林経営|環境|サステナビリティ」 https://ojiholdings.disclosure.site/ja/themes/181/
- [246] 日本製紙連合会「木材調達に対する考え方|森林認証制度について」 https://www.jpa.gr.jp/env/proc/certification/index.html
Claudeログ
データ制約に関する注記: 本レポートは、各社公式サイト・IR資料、業界調査会社(Mordor Intelligence、GII等)のレポート、新聞報道を組み合わせて構成した。業界調査会社による市場予測([231][232][233][235])は、予測の前提条件・算出方法の詳細が本レポートの範囲では検証できておらず、あくまで民間シンクタンクの推計値として参照した。CNF・バイオエタノール等の新規事業の売上規模・収益貢献度についても、実証・計画段階の情報が中心であり、定量的な確度の高いデータは限定的である。第五章で述べた通り、各国の技術開発投資額を体系的に比較したデータは確認できず、「不明」として扱った。これらは、本【IP】シリーズ全体を通じた今後の追加調査課題である。
IP07の執筆にあたり、データを収集する。【IP07】展望編を作成し、これで【IP01】~【IP07】の全7本が完成した。
IP07の内容の要点
- 第一章: セルロースナノファイバー(CNF)の技術動向 — 王子HD(リン酸エステル化法、2017年富岡工場)、日本製紙(TEMPO酸化法、2015年世界初の抗菌・消臭CNF)、大王製紙(CNF複合樹脂の自動車部品実装、2022年公道走行実現)の各社動向を具体的に整理
- 第二章: 段ボール市場の成長見通し(世界:2025年1.914億トン→2030年2.137億トン、日本:2024年58億ドル→2033年226億ドル)。段ボールケースがEC出荷の約80%を占めるという具体的数値、レンゴーの2025年ドイツ工場開設という海外展開も確認
- 第三章: 森林認証(SGEC・PEFC・FSC)の国際的枠組みと、**王子HDの取得率96%(2030年100%目標)**という具体的数値。【IP03】で確認したAPP社の認証問題との対比で、日本企業の相対的な厳格性を[推論]付きで指摘
- 第四章(最重要): **王子製紙米子工場のバイオエタノール実証プラント(43億円投資、2025年5月竣工)**を軸に、SAF・バイオマス医薬品・半導体レジストという「脱・製紙業」への大転換を具体的に記述。2050年国内バイオエタノール市場規模約2兆円という試算も記載
- 第五章: 各国投資比較は十分なデータが得られず「不明」と正直に処理
シリーズ全体の完成
【IP01】~【IP07】の7本が完成し、当初のご要望(製紙業の包括的調査、樺太・台湾の外地開発、社有林、JR貨物輸送量)をすべて反映した。【IS】シリーズとの対比(鉄鋼業の技術移転による自滅的衰退 vs 製紙業の樺太喪失という歴史的必然、鉄道輸送における対照的な位置づけ等)も一貫して意識し、両シリーズの比較読解にも資する構成とした。








