スライド資料

【ラジオ】制裁下のロシアを救った巨大鉄道網

ロシアのコンテナ輸送は2003〜07年に年平均21%成長を遂げたが、2022年のウクライナ侵攻でMaersk等4大海運会社が撤退。コンテナ保有量は半減の危機に。鉄道と南北回廊INSTC)への転換で年67万TEUを維持するロシア物流の実態を一次資料から読み解く。

※この文書は AI Claude、スライド資料、音声解説 は Gemini により生成されており誤りを含む恐れがあります。

ロシアにおけるコンテナ輸送—戦前の実態から戦後の再編まで—2025年5月 

目次

第1章 ウクライナ戦争前のロシアのコンテナ輸送

1.1 急成長期:2003〜2007年

ロシア連邦におけるコンテナ輸送は2003年から2007年にかけて年平均21%の速度で拡大した。これは同時期の世界平均を大幅に上回る伸びであり、石油価格高騰に伴う経済成長と西欧との貿易拡大を背景としていた。

出典:Dynamics of Russian dry ports(ScienceDirect)

この時期のロシアの対外経済関係は欧州・西側を中心に発展しており、OECD欧州連合諸国との貿易・投資が拡大した。国内では石油生産の急増と国際原油価格の上昇により高度経済成長が実現し、市場としての魅力が高まったことで、西欧からの輸入コンテナ需要も増大した。

出典:MEIJ Commentary No.3(meij.or.jp)

1.2 輸送構造:主要三港湾への集中

戦前のロシアのコンテナ輸送は地理的に偏在していた。総輸送量の約60%がサンクトペテルブルク、ノヴォロシースク、ウラジオストクの三港湾を通過しており、バルト海・黒海・極東の三方向に輸送が集中する構造となっていた。国内の広大な内陸部へのアクセスは、この三港湾を中継点とする形で構成されていた。

出典:Dynamics of Russian dry ports(ScienceDirect)

1.3 内陸コンテナターミナル(ドライポート)の整備状況

内陸コンテナターミナルドライポート)の整備は、他地域と比較して初期段階にとどまっていた。港湾への一極集中を分散させるための内陸拠点整備は、政策課題として認識されていたものの、実際の整備は遅れていた。鉄道コンテナ輸送においては、コンテナ列車の平均速度向上が必要との指摘が学術論文でなされており、インフラ面の課題が続いていた。

出典:Dynamics of Russian dry ports(ScienceDirect); Prerequisites for the creation of a high-speed container transport system(transsyst.ru 

1.4 ロシア鉄道(RZD)の法人化と鉄道改革

2003年10月1日、ロシア政府の決定に基づきオープン・ジョイント・ストック・カンパニー「ロシア鉄道RZD)」が設立された。鉄道省から近代的な競争力ある企業体への転換を目指したこの改革は、その後20年間にわたりロシア鉄道網の整備・拡張の基盤となった。RZDは77のロシア地域を結ぶ最大の鉄道事業者として、貨物輸送・旅客輸送・ロジスティクス・インフラ管理を一手に担う存在となった。

出典:RZD 2023 Sustainability Report(sr2023.rzd.ru

第2章 ウクライナ侵攻・制裁が与えた即時的影響(2022年) 

2.1 主要海運会社の撤退とコンテナ保有量の激減

2022年2月24日のウクライナ侵攻を契機として、ロシアの国際コンテナ輸送市場は多重の外部衝撃を受けた。MaerskMSCCMA CGMHapag-Lloydの主要海運四社がロシア向け輸送停止を相次いで発表し、国際海上コンテナルートのロシアへのアクセスが急速に遮断された。

出典:Current State of the Market of International Container Transportation in Russia(vaael.ru 

コンテナ保有量への影響も深刻であった。制裁前に約150万本あったロシア国内のコンテナ保有量は、制裁の影響で約75万本まで減少する可能性があると学術論文は指摘した。また、欧州港湾での30万本超のコンテナ滞留が発生し、対ロ輸入コンテナ輸送は17%の減少を記録した。

出典:Current State of the Market of International Container Transportation in Russia(vaael.ru

2.2 港湾別の貨物量変動

2022年1月から6月のロシア港湾総貨物量は4.10億トンで前年同期比0.5%減にとどまったものの、港湾間の格差は大きかった。黒海の要衝であるノヴォロシースク港は7,472万トンで首位を維持した一方、バルト海に面するサンクトペテルブルク港の貨物量は前年同期比30.1%減という大幅な落ち込みを記録した。欧州との取引遮断と露籍船のEU港湾入港禁止制裁がその主因であった。

出典:Current State of the Market of International Container Transportation in Russia(vaael.ru

2.3 欧州議会制裁パッケージと海運への影響

欧州連合は対ロシア制裁の第五・第六パッケージを相次いで採択した。第五パッケージにはロシア船籍船のEU港湾入港禁止が盛り込まれ、ノヴォロシースク商業港および統合造船会社が制裁対象企業として指定された。第六パッケージでは海上経由のロシア産原油・石油製品の輸入禁止(年末までに対ロシア輸入量の最大90%相当)が合意され、EU・英国の保険会社による第三国へのロシア産石油の海上輸送保険・融資も禁止された。これによりロシアは国際海運のインフラ基盤からも切り離された。

出典:European Parliamentary Research Service(europarl.europa.eu 

国際海事機関IMO)は安全な海上回廊の設置を呼びかけ、国際交通フォーラムITF)は黒海の貿易ルートと港湾の封鎖解除を求めた。UNCTADの2022年6月報告書によれば、戦争とパンデミックの影響が重なり、グローバルな海上輸送コストが上昇した。混乱した物流・港湾運営と貿易制限が海上保険コストと燃料価格を押し上げ、輸送距離・所要時間・コストの増大をもたらした。

出典:European Parliamentary Research Service(europarl.europa.eu

2.4 鉄道コンテナ輸送の週次推移

海上輸送が急速に収縮する中、鉄道コンテナ輸送の動向は複雑な推移をたどった。2022年第29週時点のロシア鉄道コンテナ輸送量は前年同期比28%減の8.695万TEUを記録した。一方、輸出コンテナ輸送については同週で前年同期比3%増、週次比較で24%増と、輸入減に対し輸出が部分的に下支えする構図が見られた。学術論文は、ロシアのコンテナ輸送市場において鉄道輸送が安定した成長動向を示しているとも記録している。

出典:Current State of the Market of International Container Transportation in Russia(vaael.ru 

第3章 鉄道コンテナ輸送の動向と主要事業者(2022〜2023年)

3.1 UTLC ERA:ユーラシア統合鉄道コンテナ事業者

UTLC ERAユーラシア鉄道連盟統合会社)は、ユーラシア経済連合EAEU)における統合ロジスティクス事業体として、ロシア鉄道RZD)、カザフスタン国鉄(KTZ)、ベラルーシ鉄道が各3分の1ずつを出資して2018年に設立された。設立以来、中国と欧州を結ぶ東西国際輸送回廊(新シルクロード)上のコンテナ列車輸送の主要オペレーターとして機能してきた。

出典:UTLC ERA Annual Report 2023(annreport2023.utlc.com)

3.2 2023年の輸送実績

UTLC ERAの2023年の全サービスを通じたコンテナ輸送量は674,011 TEUで、2022年の681,197 TEUから約1%(7,186 TEU)の微減にとどまり、実質的に前年水準を維持した。輸送構造の内訳を見ると、純粋なトランジット(中国—欧州—中国)は2021年の627,826 TEUから2023年には211,122 TEUへと大幅に縮小した一方、輸出・輸入を含むその他輸送が2021年の64,704 TEUから2023年には462,889 TEUへと急拡大した。

出典:UTLC ERA Annual Report 2023(annreport2023.utlc.com) 

輸出輸送の増加が特に顕著であった。2023年のロシア輸出プロジェクト向け輸送量は48,952 TEUで前年比165%増、UTLC ERAの輸出サービス全体では207,767 TEUで同92.6%増を記録した。また、2022年に開始されたベラルーシから中国への塩化カリウム輸送プロジェクトは119,786 TEUとなり、前年比129.1%増と大きく成長した。2023年末時点で輸送された貨物の総価値は約350億米ドルに達した。

出典:UTLC ERA Annual Report 2023(annreport2023.utlc.com) 

3.3 輸送ルートとスピード

UTLC ERAは欧州・中国・EAEUの250以上の拠点を結ぶ740以上のルートを運営している。2023年の1520mm軌道(旧ソ連規格)上のトランジット列車の運行速度は1日729kmで、全行程の所要日数は平均7.51日であった。内訳はカザフスタン区間が3.84日、ロシア区間が2.97日、ベラルーシ区間が0.69日となっており、2023年には88%の輸送が顧客の標準的な期待である6〜8日以内に完了した。

出典:UTLC ERA Annual Report 2023(annreport2023.utlc.com)

3.4 中欧間モーダルシェアの変化

2023年の中国—欧州方向の大陸間輸送におけるモーダルシェアは、海上輸送90.4%、道路輸送6.5%、鉄道輸送1.8%、航空輸送1.3%であった。欧州—中国方向では海上95.6%、道路1.8%、航空1.7%、鉄道1.0%となった。前年との比較では海上輸送へのシフトが見られ、鉄道の絶対量は輸出入で増加したものの、モーダルシェアとしては縮小した。

出典:UTLC ERA Annual Report 2023(annreport2023.utlc.com) 

3.5 ロシア鉄道(RZD)の2023年貨物サービス

RZDは2023年にコンテナ輸送向けの新サービスとして「Container Express」を導入した。80フィートフラットワゴンで最高時速140km(1日最大1,367km)での輸送を可能にするもので、従来のコンテナ列車の約2倍の速度を実現する。また、電子取引プラットフォームFT ETPFreight Transportation Electronic Trading Platform)」が整備され、コンテナ輸送サービスの販売・調整機能が強化された。2023年には中小企業向け輸出エクスプレスサービス「SME Export Express」も開始された。

出典:RZD 2023 Sustainability Report(sr2023.rzd.ru

3.6 鉄道コンテナ輸送のデジタル化

UTLC ERAはDostyk/Altynkol—Brest-Severny区間において電子通関手続きによるトランジット輸送を開始した。2023年12月には「デジタル輸送」国際フォーラムで大規模プラットフォームソリューションの協力協定が締結され、EAEUのカスタムコードを改正してコンテナの国境通過手続きを規定する新章の追加に向けた作業も進められた。RZDは2023年に全貨物ターミナルにおいてターミナル・倉庫複合施設の自動管理システムを完全移行し、全販売業務のデジタル化を達成した。

出典:UTLC ERA Annual Report 2023(annreport2023.utlc.com); RZD 2023 Sustainability Report(sr2023.rzd.ru

第4章 代替物流回廊の台頭:INSTC(南北輸送回廊)

4.1 INSTCの概要と経緯

国際南北輸送回廊INSTCInternational North-South Transportation Corridor)は、インドのムンバイとロシアのモスクワを、イランを経由して鉄道・船舶・道路で結ぶ全長約7,200kmのマルチモーダル輸送回廊である。2000年9月のサンクトペテルブルク会議での協議を経て、2002年5月にインド・イラン・ロシアの3か国が政府間協定に署名して発足し、その後アゼルバイジャン・アルメニア・カザフスタン・キルギス・タジキスタン・トルコ・ベラルーシ等10か国が加盟した。

出典:MEIJ Commentary No.3(meij.or.jp)

INSTCのルートはカスピ海経由の基本ルートに加え、カスピ海西側(イラン—アゼルバイジャン—ロシア)を陸路でつなぐ西回り、カスピ海東側(トルクメニスタン・カザフスタン経由)の東回り、イランから黒海へのルート(アルメニア・ジョージア経由)等の支線が検討されている。スエズ運河経由と比較して輸送距離が半分、輸送コストが3分の1になるとされている。

出典:MEIJ Commentary No.3(meij.or.jp)

4.2 ウクライナ侵攻後のINSTCへの注目

提案から20年以上が経過しながら進展が遅れていたINSTCは、2022年のウクライナ侵攻後に急速に注目を集めた。戦後の制裁強化により欧州との物流が遮断される中、ロシアは貿易の軸を「西」から「東・南」へと転換させた。2022年においてロシアの貿易相手国第6位だったトルコが中国に次ぐ第2位へ、第14位だったインドが第5位へと急浮上した。イランとの貿易も2022年に前年比20%増を記録した。

出典:MEIJ Commentary No.3(meij.or.jp) 

プーチン大統領は2022年6月にトルクメニスタンで開催された第6回カスピ海サミットに出席し、カスピ海地域の港湾インフラ拡張への意欲を示した。同年10月の第2回カスピ海経済フォーラムではミシュスチン首相が「制裁は長期化するが、新たな発展の中心が生まれている。2030年までにINSTCの貨物量を2倍にする」と発言した。INSTCの貨物量は2021年の1,400万トンから2022年の1,450万トンへと増加した。

出典:MEIJ Commentary No.3(meij.or.jp)

4.3 ロシア国内区間とラシュト—アスタラ鉄道建設

INSTCのロシア国内区間はサンクトペテルブルク—モスクワ—リャザン—ヴォルゴグラード—アストラハンを結ぶ全長2,531kmの鉄道網で、INSTCの全行程の30%以上を占める。カスピ海に面する港湾都市アストラハンは国際物流回廊のハブとしての機能強化が期待されており、インフラの近代化が進められている。

出典:MEIJ Commentary No.3(meij.or.jp) 

INSTC実現の最大の隘路の一つとして認識されていたのが、イラン西部のラシュトとアゼルバイジャン国境に近いアスタラを結ぶ162kmの鉄道区間の未整備であった。2023年5月17日、ロシアのサヴェリエフ運輸大臣とイランのバズルパシュ道路・都市開発大臣が16億ドル規模の建設契約に署名した。テヘランでのオンライン署名式でプーチン大統領は「20年前のアイデアがついに実を結びはじめた」と述べた。

出典:MEIJ Commentary No.3(meij.or.jp)

4.4 ノヴォロシースク経由の新規定期海上サービス

黒海の主要港ノヴォロシースクからは、トルコ・イスラエル・エジプト・UAE・インドを結ぶ新規定期海上サービスが2022年中に開始された。またイスラム共和国イラン船舶会社IRISL)がロシア向けに300本のコンテナを提供したことも記録されている。これらはINSTCの海上区間と連携する形で機能し、主要海運会社の撤退後に生じた空白を埋める試みとして機能した。

出典:Current State of the Market of International Container Transportation in Russia(vaael.ru

第5章 貿易相手国構造の変化とコンテナ輸送の方向転換

5.1 ロシアの貿易軸のシフト

ソ連崩壊後のロシアの対外経済関係は欧州・西側を基軸として発展し、2010年には中国がドイツを抜いて最大の貿易相手国となった。2014年のクリミア侵攻後には「東方転換」が加速したが、2022年2月のウクライナ侵攻はより根本的な転換をもたらした。西側との貿易・投資関係が制限される中、中国・インド・トルコ・イランとの取引が急拡大し、ロシアの物流ネットワークもこれに対応した再編を迫られた。

出典:MEIJ Commentary No.3(meij.or.jp)

5.2 輸送される貨物品目の変化

2023年にUTLC ERAのサービスで輸送された貨物のうち、金額ベースでは機械・機器・技術、コンピュータ・電気機器・通信機器、自動車関連部品、光学・精密・医療機器、ニット・衣料品が主要品目を占めた。また、木材・金属・セルロース・段ボール・化学品等の生産者が新たな市場への輸出地理的拡大を図った。中央・東部ロシアから中国への各種貨物のコンテナ輸送が定常化し、カザフスタン国内の鉄道国境通過点を経由した塩化カリウム等の鉱物肥料の中国向け輸送も大幅に増加した。

出典:UTLC ERA Annual Report 2023(annreport2023.utlc.com)

5.3 RZDの東部地域における実績

RZDの2023年鉄道貨物回転量は3.3兆トンキロを記録し、東部地域のタリフ貨物回転量は過去最高を更新した。これは欧州向けの物流が遮断される中で、シベリア鉄道や東部路線への貨物集中が進んだことを反映している。RZD全体の鉄道網では約130万両の貨車が運行しており、77地域を結ぶインフラが維持されている。

出典:RZD 2023 Sustainability Report(sr2023.rzd.ru); RZD公表資料(eng.rzd.ru

5.4 マクロ経済環境と物流需要

2023年の世界的なマクロ経済環境は、製造業PMI購買担当者景気指数)が50ポイントを下回る状態が継続し、国際物流需要全体の低迷が続いた。欧州経済は2023年に年率0.5%成長(ユーロスタット初期推計)と2020年を除く直近10年間で最低水準にとどまり、これが中欧間の物流需要にも下押し圧力をかけた。一方、中国のGDP成長率は2022年の3.2%から2023年には5.2%へと回復したが、アナリストの当初予測(6〜8%)には届かず、貿易・物流需要の押し上げ効果は限定的であった。

出典:UTLC ERA Annual Report 2023(annreport2023.utlc.com)

まとめ

本レポートで取り上げた各資料が示す事実を整理すると、ロシアのコンテナ輸送は三つの明確な段階を経て現在に至っている。

第一段階(2003〜2021年)は成長と欧州依存の時期であった。年平均21%の急成長、三大港湾への集中構造、鉄道改革(RZD設立)を通じた近代化が進んだが、内陸ターミナルの整備は遅れ、西欧との貿易に輸送フローが依存する構造が続いた。

第二段階(2022年)は衝撃と急激な再編の時期であった。主要海運四社の撤退、コンテナ保有量の半減懸念、欧州港湾での滞留、EUによる対ロ制裁パッケージの発動、黒海・アゾフ海の海上封鎖が重なり、ロシアの国際コンテナ輸送は構造的な断絶を経験した。港湾間の格差(ノヴォロシースク安定・サンクトペテルブルク急落)がこれを象徴する。

第三段階(2022〜2023年以降)は東・南への再方向付けの時期である。UTLC ERAの輸送量が約674,000 TEUを維持しつつ輸出比率が急増したこと、INSTCへの投資加速(ラシュトアスタラ鉄道建設契約)、中国・インド・トルコ等との貿易拡大、ノヴォロシースク経由の新規定期海上サービス開設が、この転換を具体的に示している。RZDContainer Express電子プラットフォームの整備といったデジタル化・高速化への取り組みもこの時期に集中している。 

以上はすべて、上記リンク先の一次資料・企業IR・学術論文・政府機関資料に記載された事実に基づく記述である。

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参照資料一覧

  1. Current State of the Market of International Container Transportation in Russia(アルタイ経済法学アカデミー、2022年)https://vaael.ru/en/article/view?id=2391 ※本文取得不可、提供ドキュメント内要約を使用
  2. Development of the container transportation segment on the network Russian railways(ScienceDirect、2022年)https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2352146522004409 ※本文取得不可、提供ドキュメント内要約を使用
  3. UTLC ERA Annual Report 2023(JSC UTLC ERA)https://annreport2023.utlc.com/en/results/
  4. RZD 2023 Sustainability Report(Russian Railways)https://sr2023.rzd.ru/en/about-company/20-years
  5. Russian Railways operational dataRZD)https://eng.rzd.ru/en/9500/page/2452802?id=300140 ※本文取得不可、提供ドキュメント内要約を使用
  6. Russia’s war on Ukraine: Maritime logistics and connectivityEuropean Parliamentary Research Service、2022年7月)https://www.europarl.europa.eu/RegData/etudes/ATAG/2022/733603/EPRS_ATA(2022)733603_EN.pdf
  7. International North-South Transportation Corridor and Russia-NIS: Growing Interest in and Importance of War and Sanctions(MEIJ Commentary No.3、中東研究所、2023年11月)https://www.meij.or.jp/english/research/2023/9.html

年表

  • 1978年 ソ連鉄道省、鉄道・自動車コンテナ輸送システムを整備。小口貨物輸送の70%をコンテナ化
  • 1991年12月 ソ連崩壊。15共和国が独立。ロシアは国連安保理常任理事国の地位を継承。
  • 1990年代 ロシア経済混乱期。エリツィン政権下で政治・経済ともに不安定化し、外交も停滞。
  • 1998年 プーチン首相就任(1999年末に大統領代行)。
  • 2000年9月 サンクトペテルブルクの第2回ユーロ・アジア運輸会議でINSTCの協議開始。
  • 2001年 上海協力機構SCO)発足。集団安全保障条約機構CSTO)設立。
  • 2002年5月 インド・イラン・ロシアがINSTC政府間協定に署名。
  • 2003〜2007年 ロシアのコンテナ輸送が年平均21%成長。三大港湾(サンクトペテルブルク・ノヴォロシースク・ウラジオストク)が全体の約60%を処理。
  • 2003年10月1日 ロシア政府令によりロシア鉄道RZD)が国有株式会社として設立。鉄道省から移行。
  • 2005年 中露国境画定。中国との関係改善が加速。
  • 2010年 中国がドイツを抜いてロシア最大の貿易相手国に。
  • 2014年 クリミア侵攻。西側が対ロ制裁を発動。ロシアの「東方転換」が明確化。
  • 2018年 UTLC ERA設立。RZD・KTZ・ベラルーシ鉄道が各3分の1を出資し、ユーラシア鉄道コンテナ輸送の統合事業体として発足。
  • 2022年2月24日 ロシア、ウクライナに全面侵攻。
  • 2022年3月頃 MaerskMSCCMA CGMHapag-Lloydがロシア向け輸送停止を相次いで発表。欧州港湾で30万本超のコンテナが滞留。
  • 2022年春 EUが対ロ制裁第五・第六パッケージを採択。ロシア船籍船のEU港湾入港禁止、ノヴォロシースク商業港を制裁対象に指定。ロシアはパリMOUから停止。
  • 2022年1〜6月 ロシア港湾総貨物量4.10億トン(前年比0.5%減)。サンクトペテルブルク港が前年比30.1%減。ノヴォロシースク港7,472万トンで首位維持。
  • 2022年第29週 ロシア鉄道コンテナ輸送量が前年同期比28%減の8.695万TEUを記録。輸出は同3%増・週次比24%増と対照的。
  • 2022年6月 プーチン大統領、ウクライナ侵攻後初の外遊先としてトルクメニスタンを訪問。第6回カスピ海サミットでINSTCを「非常に野心的なプロジェクト」と位置づけ、カスピ海地域の港湾インフラ拡張を表明。
  • 2022年7月 プーチン大統領、2回目の外遊先としてイランを訪問。トルコのエルドアン大統領も交えた三者首脳会談を開催。
  • 2022年10月 第2回カスピ海経済フォーラム(モスクワ)。ミシュスチン首相、「2030年までにINSTC貨物量を2倍にする」と発言。INSTC貨物量1,450万トン(2021年比50万トン増)を報告。
  • 2022年中 ノヴォロシースク港からトルコ・イスラエル・エジプト・UAE・インド向けの新規定期海上サービス開始。IRISLがロシア向けに300本のコンテナを提供。
  • 2023年3月 プーチン大統領ロシア産業家・起業家連合RSPP)年次総会ラシュトアスタラ鉄道の建設加速を指示。
  • 2023年4月 UTLC ERA、リース契約により200両のプラットフォーム車両を追加導入。
  • 2023年5月17日 ロシア・イランがラシュトアスタラ間162kmの鉄道建設契約(16億ドル)に署名。スエズ運河・ボスポラス海峡と並ぶ機能を果たすルートとしてプーチンが言及。
  • 2023年7月 UTLC ERA、成都—ウッジ—成都ルートで統合スケジュールによる列車運行プロジェクトを開始(中国4省が参加)。
  • 2023年10月 UTLC ERA、統合スケジュール列車の通算100本目が運行。
  • 2023年 UTLC ERA年間輸送量674,011 TEU(前年比約1%減)。輸出サービスは207,767 TEUで前年比92.6%増。ベラルーシ→中国の塩化カリウム輸送は119,786 TEUで前年比129.1%増。輸送貨物総価値は約350億米ドル。
  • 2023年12月 「デジタル輸送」国際フォーラムでUTLC ERAが大規模プラットフォームソリューション協力協定に署名。RZDが全貨物ターミナルでターミナル・倉庫自動管理システムへの移行を完了。
  • 2024年4月22日 ロシア連邦法第92-FZ号「税法典第164・165条改正法」施行。鉄道輸送における0%VAT適用確認のための税関書類の紙媒体提出が不要に。

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用語集

組織・機関

人名

  • Putin, Vladimir, プーチン, ウラジーミル: ロシア大統領(1999年末〜2008年、2012年〜)。INSTCの推進を主導し、ラシュトアスタラ鉄道の建設加速を指示した。
  • Mishustin, Mikhail, ミシュスチン, ミハイル: ロシア首相。第2回カスピ海経済フォーラムでINSTC貨物量の2030年倍増を宣言。
  • Savelyev, Vitaly, サヴェリエフ, ヴィタリー: ロシア運輸大臣。2023年5月にイランとのラシュトアスタラ鉄道建設契約に署名。
  • Bazrpash, Mehrdad, バズルパシュ, メフルダード: イラン道路・都市開発大臣。ラシュトアスタラ鉄道建設契約に署名。
  • Grom, Alexey, グロム, アレクセイ: UTLC ERA代表取締役(General Director)。2023年年次報告書に署名。
  • Kubrakov, Oleksandr, クブラコフ, オレクサンドル: ウクライナ・インフラ大臣。2022年5月の欧州議会TRAN委員会でウクライナ輸出の70%が海上輸送によるものと証言。
  • Landsbergis, Gabrielius, ランズベルギス, ガブリエリウス: リトアニア外相。ウクライナ港湾封鎖打開のための非軍事的国際海事連合の設立を提唱。
  • Yeltsin, Boris, エリツィン, ボリス: ロシア初代大統領(1991〜1999年)。ソ連崩壊後の民主化・市場経済化を推進。
  • Erdogan, Recep Tayyip, エルドアン, レジェップ・タイイップ: トルコ大統領。2022年7月にイランでの三者首脳会談に参加。

輸送・物流用語

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