地域公共交通と物流改革の伴走支援

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最新トピックス

理論

公共交通にとって順風か、逆風か。環境社会学から見る違い

地域のモビリティ(移動のあり方)を考えるとき、公共交通の役割は国や地域によって大きく異なります。特に、環境対策の文脈で、日本とヨーロッパ(欧州)の政策や社会の認識を比較すると、その評価軸やアプローチに顕著な違いが見られま …

受け身から主体へ:公共交通と市民活動論

地域の生活を支える公共交通は、単なる移動手段ではありません。それは、人々が社会に参加し、医療や教育を受けるためのライフラインであり、地域コミュニティそのものを維持するインフラです。しかし、少子高齢化や過疎化が進む現代にお …

市民が主役の交通まちづくり:コミュニティデザインが未来を拓く

なぜ今、地域交通に「デザイン」が必要なのか 近年、地方を中心に、バス路線の廃止や利用者の減少といった地域交通の課題が深刻化しています。これまでの交通対策は、行政や交通事業者が「サービスを提供する側」として計画を立てるのが …

都市計画学会に参加

日本都市計画学会が開催する2025年度全国大会(第60回論文発表会)に参加しました。「都市を知らねば交通は語れない」という64年前のジェイコブズ女史からのお叱りもあり、ともかく学ばねばという気持ちからお伺いしました。先生 …

MDSが繋ぐ交通・都市と課題

深刻化する都市の渋滞、地球環境への配慮、そして何よりも利用者様への安全で効率的なサービスの提供は交通事業者の使命です。これらの課題は、データ連携で改善されることもあります。しかし、現実にはデータは各企業や部門のシステムに …

社会学から見える「移動」と「物流」の真実

皆さんは普段、電車やバスを「移動手段」として、宅配便を「モノを運ぶサービス」として、ごく当たり前に利用しているでしょう。私たちの生活は、これら「公共交通」と「物流」という二つの巨大なシステムに完全に依存しています。 しか …

日本の地方衰退は「貧困の罠」? 開発経済学が照らす構造的問題と脱却への道

日本の地方が抱える「公共交通の赤字」や「人口減少」といった問題は、表面的な事象にすぎません。本記事では、途上国の貧困問題の解決を目指す開発経済学(Development Economics: DE)を通すと、地方衰退の構 …

SUMPから見る都市交通計画への市民参画:対話と協働の理論

日本の都市計画が抱える課題の一つに、「誰のために」計画が作られているのかという問いかけの難しさがあると思えます。特に都市交通計画は、私たちの移動と生活の質に直結するにもかかわらず、その策定プロセスが専門家や行政内部に閉じ …

競合も自然と協力してしまうマジック、ゲーム理論

ビジネスの世界では、ある企業が競合になったり協力関係になったりします。敵味方に色分けしても市場はどんどん変わり、敵だらけになれば孤立してしまいます。従来は競合していた船・鉄道・トラックが協調する巨大なインターモーダル輸送 …

「情報は力」を科学する情報の経済学

「情報は力」と言いますが、従来の経済学ではこれを説明できませんでした。2001年にジョージ・A・アカロフ、マイケル・A・スペンス、ジョセフ・E・スティグリッツの三氏がノーベル経済学賞を受賞し、情報の経済学が認識されるよう …

公共交通への行動変容はどう起きる? 欧州のデザインから学ぶ感性とロジック

なぜ、私たちは車を選ぶのか? 日本の都市部では公共交通が非常に発達していますが、地方の多くでは依然として日常の移動手段として自動車が選ばれます。その理由は、単純な「費用対効果」だけではありません。利便性、自由度、そして何 …

マーケティングを武器に、公共交通は素手で戦ってはならない!

地域公共交通の利用者減少と要員不足という課題は、従来の「利用促進」の枠組みでは解決しません。公共交通は利用者一人一人にセールスをする訳にはいきません。経営学の巨人ピーター・ドラッカーは、マーケティングの真の目的は、顧客が …

国際比較から見えるインフラ政策ドクトリン「縮小の罠」

インフラが語る、失われた成長機会の構造 日本が「失われた30年」と呼ばれる低成長に直面する中、単なる金融政策やデフレ構造論に留まらず、インフラ投資政策の根底にある「ドクトリン(政策思想)」に目を向ける必要があります。本稿 …

脱一極集中、EUのESDPが日本に教える三つの視点

EUの空間政策 日本が少子高齢化と人口減少に直面し、地方創生が叫ばれる中で、国土の「均衡ある発展」は永遠のテーマです。しかし、政策を実行するたびに都市一極集中が加速するというジレンマに陥りがちです。 ここで参考になるのが …

1990年、米国の物流を一変させた調査

米国ダブルスタック調査

米国の鉄道は世界の物流システムの頂点と言って良い最高峰の効率を誇ります。AAR(米国鉄道協会)の公開資料を見ると、1970年代のスタッガー法による規制緩和については大きく取り上げられていますが、今回ご紹介する調査について …

グローバルな知識層(エ二ウェア族)と地域住民(サムウェア族)

トランプ現象、ブレグジット、そして地方で繰り返される改革と抵抗。これはなぜ起きるのでしょうか?それはこの考えで説明できるかもしれません。都市・地方、そしてグローバルな知識層(エニウェア族)と地域住民(サムウェア族)の間の …

どこを突けばいい?改善支点を探し出すシステムダイナミクス

「なぜ、ある問題は解決しようとすればするほど悪化するのだろうか?」「なぜ、意図せざる結果が繰り返し起きてしまうのだろうか?」 答えは、物事の表面的な出来事ではなく、その背後にある「システムの構造」に隠されています。システ …

なぜ道路に偏重投資?その鍵は公共選択論にあるかもしれない

もう30年以上も公共交通の外部性や公共性と道路偏重投資の問題への議論がなされているのに、なかなか構造的な見直しが起きません。一方で海外支援ではバッチリと外部性の評価を元に支援が決定されています。どうも、不理解が原因ではな …

ジェイン・ジェイコブズ思想の貢献、欠点、そして日本の地方都市再生への適用可能性

10月のブログでも取り上げましたジェイン・ジェイコブズは、都市計画思想に革新をもたらしました。彼女はジャーナリストです。しかし、学者でも政治家でもない一介の女性でした。その思想には本質に迫る鋭い洞察がある反面、理論的な弱 …

衰退からの脱出「創造都市」

ジェイン・ジェイコブスが提唱した多様な人々が集まり交流することで活気付く街。この考えの影響を受けたのが「創造都市」でした。都市空間は副次的なものとあっさり無視して、創造的な人を集めたり活性化したりするソフト面を重視した都 …

ジェイコブズに学ぶ、日本の街の活力を取り戻す鍵

「都市を殺す常識」を打ち破れ! 私たちが暮らす街は、本当に人々の生活を豊かにし、安全を守っているでしょうか。今から60年以上前、アメリカのジャーナリスト、ジェイン・ジェイコブスの著書『アメリカ大都市の死と生』(1961年 …

宇沢弘文博士 「社会的共通基本」を元に鉄道政策を考える

なぜ今、「社会的共通資本」なのか? 地方の鉄道路線が次々と廃線の危機に瀕し、都市部では交通渋滞が深刻化する現代において、私たちは交通インフラをどのように評価すべきでしょうか。そのヒントになるのが、経済学者・宇沢弘文が19 …

自動車の外部費用の流れを振り返る

今まで、都市設計と自動車依存に関して、個々の記事で概説してきましたが、改めて流れを振り返ってみます。音声概要を各項目に入れました。 年表などはこちらの記事に掲載されています。 [音声概要を聞く] [自動車都市からの見直し …

道路を安全・便利・快適・環境に良く楽しくするコンプリートストリート

都市計画と交通の変遷を追ってきましたが、この実装段階として「道路をどう作る?」という実装段階で道路を自動車だけでなく、自転車・歩行者・バスにとっても安全・便利・快適にする「コンプリートストリート」という考えが出てきました …

自動車都市からの見直し、米国と日本で違いが生じた原因は?

欧米と日本の公共交通がどうしてこうも違うのだろう?と疑問に思い、まずは都市計画を調べ、道路との関係を調べと来ました。自動車の課題が多くなりましたが、攻撃するつもりはなく、それだけ存在が大きいと受けとめていただければと思っ …

公共交通は役立たず?いえ、都市の構造が問題なのです。TODを考える

電停近くの密度を高めるTOD

路面電車型郊外住宅地 では、交通と都市の形成の歴史が紹介されています。かつては徒歩、そして馬車、路面電車とスピードが上がり移動距離が伸びるにつれて、都市は成長してきました。つまり、公共交通で移動できる範囲に街が作られたの …

歩行者に優しい都市開発のルーツはここ?路面電車型郊外住宅地

鉄道と沿線開発をセットで行う日本の電鉄モデル。その元祖は1900年に米国で登場した都市間鉄道インターアーバンを参考にしたと言われます。確かにターミナルデパートなどはインターアーバンに倣ったようです。他の記事で米国の路面電 …

自動車の社会的影響と消えた「路面電車郊外」

自動車の社会的影響 Wikipedia

自動車は移動の自由、経済発展、雇用、税収、など様々な社会貢献をしています。また、ロードムービーなど映画のジャンルも作り、ドライブイン、ドライブスルー、郊外型ショッピングセンターなど様々なビジネスも生み出しました。一方で、 …

自動車都市を検証する

今まで、自動車依存は自然に拡大するかのように解説してきました。しかし、その影には人為的な働きかけが多々あった模様です。真偽を確かめながら考えていきたく思います。 音声概要をお聴きいただけます Wikipedia記事「自動 …

インテリジェント・アーバニズムの原則

音声概要をお聴きいただけます Notebook LM でWikipedia記事を学習して生成したラジオ番組風音声概要をこちらからお聴きいただけます。 Wikipediaの記事 インテリジェント・アーバニズムの原則 (PI …

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