2025年11月28日(金)鉄道技術展 「地方鉄道の未来を描く」に登壇いたしました。シンポジウムの目的は、地方鉄道の未来像を描くためのヒントを提供し、新技術の導入によって可能性がどこまで広がるかを探ることです。「大胆な発想の転換」を促し、地方から鉄道の未来を築くという視点を提示しており、第一部では自動運転を含む技術的側面や本質的な問題提起が、第二部では鉄道経営やエンターテイメントといった多角的な視点から議論されました。山田からは「スモール、フル、マルチ、タイト、シンオペレーション」として、地域鉄道の経営的な難しさについてご紹介しました。また、地方鉄道を活性化する具体的なアイデアとして、観光需要の創出、定住促進、コスト削減、そして地域ブランディングやデジタル活用などが提案されています。

動画解説

音声解説

地方鉄道の未来無人運転と技術革新

読み間違いをお詫びして訂正します
松本陽氏(正:まつもとあきら、誤:まつもとよう)
若桜鉄道(正・わかさてつどう、誤:わかさくらてつどう)

「安全のため」重すぎる設備、重すぎる人の負担――地方鉄道の“三重苦”を救う「シンプル化技術」の数々 あとは政策だけ?

当日のプログラム 28H – 05「地方鉄道の未来を描く」会場:4ホール内 イベントステージ

第1部 13:00–13:10

日本大学生産工学部 鉄道工学リサーチ・センター 副センター長・特任教授 綱島 均 氏

開会の挨拶、シンポジウムの目的、構成説明 シンポジウムの目的は、地方鉄道の未来像を描くためのヒントを提供し、新技術の導入によって可能性がどこまで広がるかを探ることです。「大胆な発想の転換」を促し、地方から鉄道の未来を築くという視点を提示しており、第一部では自動運転を含む技術的側面や本質的な問題提起が、第二部では鉄道経営やエンターテイメントといった多角的な視点から議論される予定です。また、ChatGPTによる地方鉄道を活性化する具体的なアイデアとして、観光需要の創出、定住促進、コスト削減、そして地域ブランディングやデジタル活用などが提案されています。

富山大学 都市デザイン学系 特別研究教授/一般財団法人運輸総合研究所 主席研究員(研究統括) 金山 洋一 氏

13:10–13:30 全体的視点から ~地方鉄道問題の本質、そして未来を拓くために何をすべきか 地方鉄道の存続と都市政策の関わりについて論じた、専門的かつ実践的な提言でした。自身の鉄道行政における経歴に基づき、単なる公共交通の維持を超えた上下分離方式や法制度設計による抜本的な改革の重要性を説いています。主な論点として、鉄道にはバスを遥かに凌ぐ人口定着効果や都市構造の維持能力があることをデータで示し、急速な人口減少に直面する地方部で安易な廃線を選択すれば、都市経営の破綻や生活環境の悪化を招くと警告しています。最終的には、鉄道を軸としたコンパクト・プラス・ネットワークという持続可能な都市モデルの構築こそが、地方の未来を切り拓く鍵であると結論付けています。

日本大学生産工学部 鉄道工学リサーチ・センター 最高顧問 松本 陽氏

13:30–13:50 自動運転も志向した地方鉄道の未来像を描く 労働力不足に直面する地方鉄道の持続可能性を高める手段として、自動運転技術の導入が持つ意義と課題を解説。都市部と比較して乗客一人あたりの人件費率が高いローカル線では、無人化によるコスト削減と運行の柔軟性向上のメリットが極めて大きく、バスの自動化よりも技術的難易度が低いと提唱されています。技術面では、高精度な障害物検知センサや無線式制御システムを活用することで、踏切事故などのリスクを克服し、地上設備を簡略化した効率的な運用を目指しています。最終的には、法的規制の緩和や人的リソースの一体運用を通じて、地域交通を維持するための新たな未来像を描くことが目的です。

日本大学 名誉教授 中村 英夫 氏

13:50–14:10 要素技術(信号) 自動運転の実現に向けた要素技術と、既存の鉄道システムの進化。列車、転てつ機(ポイント)、踏切などの現場設備とセンター装置が情報交換し、低コストかつ進化できる鉄道、PRC(計画運行制御)やCTC中央装置を中心とした未来の列車制御システムの実現を提言しています。また、既存ATS(自動列車停止装置)の分類と改良案、特に地方鉄道で求められるGOA2.5(前方監視員付き自動運転)の実現に向けた具体的な案が提案されました。

交通安全環境研究所 交通システム研究部 部長 長谷川 智紀 氏 14:10–14:30 要素技術(踏切、状態監視)

第2部

北近畿タンゴ鉄道株式会社 代表取締役社長 北村 哲也 氏

14:40–15:00 鉄道経営の視点から1

合同会社日本鉄道マーケティング代表、元若桜鉄道株式会社 代表取締役社長 山田 和昭 氏

15:00–15:20
鉄道経営の視点から2 ~スモール、フル、マルチ、タイト、シンオペレーション
地方のローカル線が抱える組織が小さくても鉄道品質の厳しい安全基準、少ない人員(Thin)でも大手と同じ全機能(Full) を担い、一人一人が多岐にわたる機能(Multi)に対応する必要性、そして高い安全基準によるコスト増加に焦点を当てています。最終的に、人材確保が困難な地方鉄道にとって、自動化が「一縷の光」であると強調し、その実現への期待を込めています。

会津鉄道株式会社 代表取締役社長 佐藤 喜市 氏

15:20–15:40 鉄道経営の視点から3

フリーアナウンサー/女子鉄アナウンサー 久野 知美 氏

15:40–16:00 鉄道エンターテイメントの視点から

パネルディスカッション

16:10–16:55 パネラー 交通安全環境研究所 交通システム研究部 主席研究員 工藤 希 氏 金山 洋一 氏 松本 陽 氏 中村 英夫 氏 北村 哲也 氏 山田 和昭 氏 佐藤 喜市 氏 久野 知美 氏
コーディネーター(司会) 綱島 均 氏

閉会の挨拶 日本大学生産工学部 鉄道工学リサーチ・センター センター長・教授 柏田 歩 氏

16:55–17:00事前案内

2025年11月に開催される鉄道技術展に登壇いたします。ぜひお立ち寄りいただけますと幸いです。綱島先生、金山先生とご一緒で心強いと共に、久野知美さんにお会いできるのも楽しみです。