目次
テーマ
実施手法
以下を3年間で実施した
近江鉄道メディア掲載
大口需要家への聞き取り調査と関係構築
沿線人口が約50万人、大規模な工業団地と雇用もあるため人口は減少していなかった。利用減少は分担率低下、つまり鉄道が選ばれなくなっていることにあったので、沿線の企業と高校を訪問し通勤通学や人材確保などの実態と課題を聞き取り、選ばれなくなった原因を探った。その結果、運賃の高さ・運行本数の少なさが利用を敬遠し、県外から沿線に生産を移転する企業が通勤需要を引き上げているが、開発規制で駅付近に寮などを作れないことなどが判明。また、住民の関心が薄いため企画券などお得な切符の情報が認知されていないことも見えた。さらに、沿線の高校が生徒獲得に苦心しており、このままでは通学利用の減少が加速するリスクもあった。これらを踏まえ改善策を提案した。
通学定期券客の増加策
近畿運輸局による高校生MMから得られた情報を元に、
- 新入生に対し通学定期の特典(高い割引率、土日は+100円で全区間乗車可)
- 鉄道通学における友人との交流等の紹介により通学定期券の購入を促進
沿線高校案内
沿線高校の生徒減少を防ぐ目的で先輩(高校生)による学校案内を企画し、沿線の中学校に配布。
沿線活動団体の交流・連携促進
みらいファクトリーの活動が立ち上がり、近江鉄道と地域の協業機運が高まる中、駅でコンサートやイベントを開催するなど活性化活動を行う団体が多いことから、木次線の事例を参考に活動団体の顔合わせと活動発表を行うフォーラムを提案。2022年1月法定協議会による「近江鉄道活性化に取り組む皆さんの交流会」が開催された。みらいファクトリーや沿線市民団体が顔合わせをし、相互に活動紹介を行った。その中、「これだけ多様な活動をしているなら、同じ日に同時多発でやってみないか?」というアイデアが出た。イベントの同時多発開催の機運が出たため、SL走行社会実験の各駅イベントの成功体験を元に、無料デイ連携イベントを企画した。
無料デイ
熊本の無料デイを参考に、県外への発信と誘客、回遊・リピーター化、価格感応性を確認する目的で無料デイを企画した。2022年10月 従来より開催されていた「近江鉄道グループありがとうフェスタ」と新たに地域団体による14の連携イベントを同時開催し、その日は近江鉄道線を全線無料にし各イベント間の回遊を促した。鉄道に関心が薄い住民に対し、関西初の無料デイで乗車機会を創り、パブリシティで全国発信した。熊本では通常の3倍の利用であったが、近江鉄道では日曜日が通常3千人のところ13倍の3万8千人が乗車し全国ニュースとなった。また、翌週より定期外利用が増加した。この試みは2023年9月にJCOMMプロジェクト賞を受賞した。2023年10月には「近江鉄道グループにぎわいづくりDAY『ガチャフェス』」に引き継がれ、乗車無料は終日100円に代わり地域イベントは49に増加、2024年10月には地域イベントが59に拡大している。
無料デイ連携イベント
連携イベントは14団体が開催し、渋滞を起こさずに各イベント会場も賑わった。この賑わいは沿線始まって以来のことで、普段は自動車移動が主で鉄道に関心が薄い沿線住民に大きな印象を与えた。
沿線企業による事例紹介
IT業界のユーザー会・エコシステムを参考に、企業による鉄道通勤活用の事例紹介を提案。企業訪問で築いた関係と情報により、効果があった事例が紹介され、鉄道通勤や工業団地への共同送迎への機運が高まった。
市民活動
住民自らが交通まちづくりを推進できる様に、4回連続フォーラムを企画し人材を育成。学識・市民団体などのエキスパートにより、カリキュラムを作り運営。参考:人と環境にやさしい交通まちづくりプラットフォーム滋賀
体制強化
営業部門のミッションを改革し、地域企業・学校との関係構築と、顧客から聞き取った声が自社サービスに反映されるよう営業部門の地位向上を図った。
住民連携
地域で活躍する方々と企画段階から連携を図り、みらいファクトリーの住民連携を強化。沿線ブランド向上を図り、沿線有名デニムショップと鉄道のコラボを推進。





