梅雨前線と重なった7月の台風は各地に深い爪痕を残しました。山形鉄道は10日未明に路盤を洗掘され線路が宙づりとなりました。普段は静かな川が濁流となって護岸を破壊し周囲を浸水させたのです。山形鉄道は不眠不休の働きで翌日からはバス代行を開始し復旧を急ぎ、わずか10日間で運行を再開し鉄道魂を見せました。また、由利高原鉄道・いすみ鉄道・ひたちなか海浜鉄道と次々に公募社長が陣中見舞いに訪れ、鉄道会社同志の絆の強さも感じられました。その翌々週、私は東日本大震災の被災地である大槌町や陸前高田市を訪れ三陸鉄道南リアス線の震災学習列車に乗車しました。家で埋め尽くされていた町が津波で消え広大な荒れ地となっている有様を見ると、自然の前に人間ははかない存在だと思い知らされます。被災から3年経っても人手不足で復興がなかなか進まない辛い現実も教えて頂きました。震災学習列車は今年100件以上の予約が入り、震災への理解を広める役割を担っています。私も微力ではありますが地域鉄道と地域の活性化を通じて復興に貢献できればと想いを新たにいたしました。

水豊かな若桜谷

7月初旬には鳥取県の若桜谷を訪れました。中国地方第二峰の氷ノ山(ひょうのせん)が控える若桜谷は、水が豊かで至る所に水路が張り巡らされています。水路は田畑を潤し家にも引き込まれ鯉も飼われ、冬は流雪溝となります。暑い日差しの下でも涼し気な流れを見ているだけで心穏やかになってしまいます。私はとても価値のある物だと思うのですが、皆様はいかがでしょうか?

鉄道とバスの連携

鉄道とバスを乗り継いで出発地から目的地に向かう・・・。ごく当たり前の様に思えますが、日本では意外な盲点かもしれません。地方では鉄道もバスも運行本数が少ないにもかかわらず、鉄道とバスが連携するどころか競合していたり、接続せず乗り継いで移動する事が難しい事もままあります。これですと公共交通が使い物にならず、自動車にお客様を奪われてしまいます。この現状は何とかならないものでしょうか?ご参考まで、スイスで行われている鉄道ーバスの連携を日本で行ったらこうなるのでは?というモデルの例をこちらにご紹介いたします。

鉄道とバスが連携する交通モデルの例

http://jrmkt.com/?p=188

初心忘れず

弊社は設立7ヶ月を迎えました。皆様に支えられてここまで来る事ができました事、感謝申し上げます。初心を忘れない様、設立時にお寄せいただいたお言葉を毎月お二人ずつご紹介いたします。

佐藤先生一般社団法人交通環境整備ネットワーク 代表代表理事 佐藤信之様

公共交通の業界は一般的にマーケティングという発想がありませんでした。もともと需要を追いかけることで汲々としていた時期が長く続いたということ、コスト上昇による経営成績の悪化は容易に価格に転嫁できたことなど、一般の産業界とは経営条件が大きく異なっていたということができるでしょう。そのような鉄道経営にマーケティングの手法が取り入れることにより、革新的な変化が期待できると考えます。団体旅行を獲得するエージェント・セールスの展開やグッズなどの物の販売にマーケティングの手法を使うことは徐々に行われるようになってきましたが、さらに生活交通まで含めて需要喚起のためにマーケティングの手法が導入されることで、鉄道やバスなどの地域交通の再生につながると思われます。また、鉄道とバスとの連携をプロデュースするという役割も担っていただければと思います。

合同会社日本鉄道マーケティングは、単なるコンサルタントにととまらずに、実際に地方の公共交通の経営体と一体となって、集客・増収の実際を担っていかれるということについて、今後の事業展開について大きな期待を寄せるものです。

第三セクタ−鉄道等協議会

合同会社日本鉄道マーケティングの設立を歓迎いたします。第三セクター鉄道にとって有益なサービスを提供され、活性化に寄与されることを期待します。

地域鉄道の問題シリーズ

今回は「問題その4:地域の理解が得られない」を掲載しましたのでご覧ください。

問題その4:地域の理解が得られない

http://jrmkt.com/?p=215

由利高原鉄道からのお知らせ

創業以来走り続けたYR-1502さよなら運転には、沿線に多数の方が撮影・見送りにいらっしゃいました。特に前郷駅ではこの日が最後となるYR-1500形同士のタブレット交換を見送る方々で賑わいました。2両あったYR-1500形もこれで残り1両です。また、五反田で開催された交通まちづくり戦略会議発足記念シンポジウムにも多数の方が参加され、懇親会でも熱い交流が繰り広げられていました。8月は由利原まつりや検定試験なども行われます。臨時あけぼのも7月31日と8月1~17日に走ります。この夏の由利高原鉄道にぜひお越し下さい♫

由利高原鉄道メール便り【2014年7月 Vol4.6】

http://www.obako5.com/?p=9584

  • 8月24日(日)は由利高原鉄道検定試験
  • 旅サライ 2014夏号に由利高原鉄道が紹介されました
  • 書籍「元気なローカル線のつくりかた」で由利高原鉄道が紹介されました
  • 8月9日(土)は由利原まつり観覧ツアー
  • 楽楽遊遊乗車券(1日フリー乗車券)の使用可能日が拡大しました
  • 「いま乗っておきたいローカル線!」に由利高原鉄道が掲載
  • 8月6日貸切列車クルージングトレインで行く青森ねぶた祭りツアー(満員御礼となりました)

由利鉄さよならYR1502イベント 遠来のファンで賑う前郷駅 140713  前郷 佐藤和博

このページのアドレスは http://jrmkt.com/?p=213 です。