スタッガー法以降、生産性が上がり運賃が下がった米国の鉄道

なぜこれほどの改善が実現したのか?(資料:AAR)

 

大規模投資で整備される欧州の内陸コンテナターミナル

利害対立がある中、官民連携した投資で物流の改革が進むのか?(内陸水運、シベリア鉄道、中央班列、ロッテルダム港からの貨物列車が結節するデュイスブルクのロジスティックパーク)

欧米では、従来の規制政策に代わり、コンテスタビリティ理論に基づく規制撤廃が行われた

30年前は日本も欧米も、規制で市場独占の弊害を押さえ込む政策だった。しかしこれが破綻した。その時、採用されたのがコンテスタビリティ理論。参入撤退を自由化すれば、独占企業が値段を引き上げようとした途端に競合が参入するので、防止される。一方、日本は国鉄を分割民営化して、民営化が効率の源泉だとし規制はほぼ残された。

政府のインフラ投資とサンクコスト

日本では鉄道インフラ投資が民間に委ねられたが、これは市場の失敗で縮小していった。また、鉄道と道路のように異なるモード間での競争となり、規制も有効に働かなかった。欧米のコンテスタビリティ政策では、物流参入撤退の最大の障壁はサンクコスト(設備投資)のため、政府がこれを行い市場を定義することで市場への競争が起き効率を上げながら発展していった。

米国最大のシカゴ センターポイントコンテナターミナル

100億ドルもの投資で建設された。

ロサンゼルス港/ロングビーチ港

全米最大のコンテナ港であるロサンゼルス港/ロングビーチ港は競争関係にある。14以上のターミナルでコンテナ船から貨車に積まれたコンテナは連邦政府とポートオーソリティが出資した貨物鉄道新線「アラメダコリドー」を通り、中心街にある貨物ターミナルで国内貨物コンテナを積み込み全米各地に運行される。