
桑都八王子の花街と黒塀
「えっ、八王子で路地サミット?」チラシに驚き、
以下はメモで公式なものではなく、文責は弊社にあり、著作はそれぞれの作者にあります。
産業組合(置屋・料亭・待合)が一体で芸妓がまちづくりを推進したとはびっくり。現在は、事業者(産業組合+デザイナー)x 大学 x 行政 がガッツリ組んで、まちづくりを進めています。路地を歩くとジェイン・ジェイコブズの都市設計思想に近いものを感じ、デザイナーが核となっているのは、創造都市を感じます。花街を支える心意気や学生を受け入れる寛容性と行政の寄り添いが、時代に応じた革新を起こしていると思えました。
八王子中町の路地
歩いて楽しい植栽、飲んで食べてが楽しい酒蔵・桑都テラス・レストラン・料亭・・・歩く人を楽しませつつ生活を感じさせる空間でした。
全国路地サミット
北条家が広めた養蚕と絹織物、横浜までの街道が織物の街八王子を形作り、芸妓は潤滑油となり仲買人の商いが盛んになった。かつては絹ネクタイ生産日本一であった織物産業が花街を守り育て、芸妓が潤滑油となり外交官となってきた。歴史と文化に根付いたまちづくりが進んでいることが伺えます。
中町地区まちづくり協議会
2007年、一人の芸者「恵」さんの頭にあったこと「できたらいいな」から始まった街づくり
「陸橋の敷石を花街のアスファルトに敷きたい」
長が集まり協議し、まちづくり協議会設立、
工学院大学 野澤研、桜美林大 尾川ゼミ、都立大 川原研が一緒に
八王子商工会議所
八王子は多様な顔を持つ
大学21の学園都市、日本遺産、中心は中町
八王子 桑都千景事業(1億円)
MICE都市を目指している
「八王子花街の歩み」小松博明氏(元中町町会長)
花街:織物産業が利用、
農地は狭いので北条ミツエ が副業として、武田信玄の末裔と織物広めた
明治になって横浜港開業、輸出産業、富国強兵・殖産に織物
八王子は生糸の通り道、そこから市場がたち、仲買人 「縞買う」、芸者が潤滑油で増加
明治26東京府南多摩郡八王子町、明治27商工会議所(流通経済のまち)、
M30年八王子大火 分散していた花街を中町に集め、遊郭は田町に
M40年産業組合(置屋、待合)
織物機械化、街中工場 織物生産日本一
T5 芸妓115名、戦前まで100名規模
ネクタイ生産日本一、戦時色強くなり、贅沢禁止令生糸配給規制
S18 織機供出、倒産相次ぐ、S19 奥屋料亭待合禁止令、八王子は接待所として残った
S20 芸妓70名、ガチャマン時代、供給過剰
S30 ウールで少し回復、オイルショック、バブル崩壊、芸者利用減少
H9 花屋 青木氏、芸妓 披露宴盛り上がる、企業応援>黒塀に親しむ会
H10 芸妓10名
恵さんが芸者募集 ポスター、HP制作
H15 全国花街伝統技能 大会出場、応援団 京都会館
八王子まつり宵宮 舞を披露、毎年人気、病院、311の時は釜石芸者支援(三味線寄贈)、芸妓と歩く街歩き
H20 オーストラリア戦没者慰霊祭 、上海万博、など海外進出
大学連携
- 危機感でなく魅力を全面的に出す
- フロートビジョン > 景観絵本
- 恵さんの活動整理(お座敷外)、新潟大 岡崎先生、花街空間
- 修景貸出セット、黒塀に傘、黒塀キャンバス > 八王子まつり で誘導、フォトジェニック黒塀
- まちづくり協議会が学生を歓迎、景観絵本ツアー
- 学生の活動を受け入れてくれる中町がとてもありがたい
尾川 佳子氏(桜美林大学 ビジネス マネジメント学群 准教授)
- JAL CA出身、英国 MBA、東洋大 国際観光 phd、
- Go glocal、日本文化を知って世界に広げる、日本酒を元に国際展開、
- 八王子市 MICE 推進
- 115ha 開発、初年度ハード中心開発、2年目 ソフト、
>八王子はあるけるまちもシティプロモーションで推進していますね - 日本遺産(八王子 桑都ものがたり)の認定、芸妓差別に対し価値づけ・しっかりと残す
- 桑都テラス きっかけ、花街らしい名所づくり R4/11 オープン HCLにブランディング提案2年
- 日本酒イベント
- MICE 外から呼び込み経済活性化 APEC 中小企業作業部会
- 桑dateru 産業観光 八王子オープンファクトリー
- 新しい付加価値をつけるまちづくり
強み:生活圏と文化圏が一体/石川
歴史が大事、真似できない 甲州街道・まち協を学生歓迎、どんどん実現する/川原
芸妓は大きな存在だが、地元愛 /尾川
芸妓の親しみやすさ、すれ違える、花街+東京八王子酒造 存在大、個性あり、人の魅力 伝統に甘んじず革新させていく、クリエイターの存在
役所がお金出す、まち協が推進、花街芸者、学生 揃っていることが
八王子 学生のまちを感じさせない街だったが、中町に学生が直接関わっている
甲州街道の景観 大成功
中町に行くまでの街が「怖い」、アートがある街にしたい
市民目線 まだ男性目線の街、ストーリー
演出に行きすぎない観光地、生活の場の緊張感伝える、節度を持って
住んでいる人のイメージ・印象・意識を変えるところが大事
植栽が犬のおしっこで枯れてしまった、皆で守る意識づくり
>管理する人が見つかってから進める
街を美しくしていく、連鎖していく、
シビックプライドを高めていくことに繋がっていく、もっと地域に知ってほしい
オーバーツーリズム:消費されたくないな、大切にしてきたものを価値のわかる人に持ち帰ってほしい、
滞在しやすくなる仕組み=コンテンツ化、来るお客さんを選んでいく、新しい観光モデルを考えたい
街づくりにデザイン必要、きてほしい人へのメッセージ作り、地域の人との共有がこれからか
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- #Citizen, #Urban design