去る12月7日、日本物流学会 中部部会にてzoomによる講演をいたしました。
講演動画
録画インデックス
- 1:45 自己紹介
- 7:25 物流研究の経緯
- 12:08 国際コンテナ輸送の概要
- 24:08 世界のコンテナ拠点を見て回る(Google earthによるデモ)
- 56:39 米国の政策
- 1:00:43 中国の政策
- 1:02:12 欧州の政策
- 1:06:02 国際コンテナ輸送と標準化・情報化
- 1:08:21 日本の物流への考察・疑問
- 1:22:32 質疑応答
当日講演資料
20241207 物流学会 中部 世界のコンテナ輸送と海陸連携 |
講演概要
国内物流は微減傾向に対し、国際コンテナは1.4倍と伸びている。その差異の根源を探るため、以下のアプローチを取った。
- 国際コンテナの輸送量を拠点の円の大きさと線の太さで表現
欧州航路では欧州・シンガポールがほぼ同量、北米航路では釜山・ロサンゼルスがほぼ同量と対になてっており、上海が両者に跨る
日本にとって最重要なのは北米航路で、世界最大。東行き航路は一日あたり6万TEUが輸送される - 船舶の大型化で航路の直線化、寄港の絞り込みとトランシップが進行
遠回りかつ貨物量が少ない日本の太平洋岸港は寄港が減少し、神戸港が世界5位から72位に転落、アジアの下位に - 世界のコンテナ拠点をGoogle earthで概観
弊社作成のコンテナ輸送ルート地図を使い、各コンテナターミナル等の拠点を、Google earthを使い解説
オンドックレール、釜山港の時系列、後背地輸送のネットワーク、港湾の自動化、中国の陸港 - 各国の物流政策
米国:鉄道の破綻・国有化の後、規制緩和と国内輸送統合でインターモーダルが5倍、年230億ドルの投資
中国:一帯一路政策と中欧班列、陸港と国際輸送
欧州:3大港の広域集荷、鉄道貨物回廊RFCへの集中投資、艀との同期輸送で冗長性と効率性を実現
IT:輸送手順の規格化・システム化・標準化、中国LOGINLKとその脅威 - 日本の物流
世界と比べて真逆を行く日本の特異性、負けるはずのない韓国に負けている原因
もし、日本が教科書通りにすると妄想すると、
津軽海峡にハブ港ができ、世界9位の2000万TEUになる
津軽海峡は大圏航路上にある世界有数の要衝
地方港と鉄道が接続すればシンクロモーダルが欧州以上に機能するかもしれない。 - 次世代のためにも共に研究・推進をする方を求める
報道(Shipping Guide/オーシャンコマース社 2024/12/11)
日本物流学会中部部会がオンラインセミナー 国内港湾の成長へ、集約化、鉄道輸送強化など提言(24-12-11)
関連する話題の報道(海事新聞 20234/12/11)
開催案内
日本物流学会の会員でなくとも無料でzoom視聴が可能と
世界最多のコンテナが行き交う物流の大幹線である北米航路は、
およそ1年間をかけて世界中のコンテナターミナルを探し出し、プ
・国際航路から見た日本の港湾の位置づけ
・世界のコンテナ港・鉄道コンテナ駅を航空写真で概観
・米中欧のコンテナ輸送の特徴
など、6月に執筆した記事の内容を深めた形でご紹介いたします。
【執筆記事】だから日本は「ローカル線」になった 急成長する世界の物流に引き離された現実 国の返り咲きプランとは?
https://trafficnews.jp/post/13
第24回 貨物鉄道論文賞 最優秀賞を受賞した「陸海一貫インターモーダル輸送の可能性と社会効果」ではODRなど海陸連携インフラ投資の必要性を提言しておりますが、航空写真で各国の拠点を見ることで彼我の差をご実感いただけるのではと思います。
物流の勉強を始めて日が浅いため、荒削りの部分が多々あるかと思
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日本物流学会中部部会 部会長 岡本純
日本物流学会中部部会講演会開催案内
拝啓 新冬の候、学会員の皆様にはご健勝のこととお慶び申し上げます。
●開催日時2024年12月7日(土)午後1時から2時30分こ
●事前申込フォーム(URL)
https://us02web.zoom.us/meetin
●問い合わせ先:jls.chubu@gmail.com
内容
1.
講演テーマ:世界のコンテナ輸送と海陸連携
講演者:合同会社日本鉄道マーケティング山田和昭(やまだ・かず
2.
中部部会会議次回の研究報告会・講演会や部会運営等について
備考:日本物流学会中部部会の活動実績等はホームページをご覧下