合同会社日本鉄道マーケティング

1. 収益事業と公益事業

「繋ぐチカラ」で持続性向上

収益事業と公益事業

お金を稼ぐ事業が「収益」事業で独立採算が基本であるのに対し、「公益」事業は収益は無くとも社会に対する便益・公共性がある事業を指します。

かつて日本では自動車交通が脆弱であったため、公共交通が物流・人流の輸送を独占していた時代がありました。その時は各地の公共交通が稼げる収益事業でした。また、日本の国土は平地が少なく人口が集中しており集約した都市鉄道輸送が適していたこと、新幹線が世界に先駆けて建設され市場シェアを獲得したこと、都市開発と鉄道運行をセットで行う電鉄経営が大成功し、都市間鉄道収益事業として成り立ってしていました。

しかし、道路が発達し、大都市以外では移動の大半を占める通勤が自動車交通に代わり、新幹線や電鉄のような収益源を持たない地域公共交通は採算が取れなくなり収益事業としては成り立たなくなりました。収益は上がらなくとも高校生の通学や障がい・病気・高齢などの事情で自動車を運転できない方がおり、この方々が生きるための移動手段が必要なため、公益的な観点から公共交通が必要とされ維持されています。

また、自動車交通は分散した移動のため、街が分散してしまい中心街が閑散となりシャッター街が増え、渋滞が発生し、道路・上下水道などのインフラやごみ収集や除雪など行政サービスのエリアが広がり、維持・運用コストも嵩んでしまうなど、まちづくりの問題が発生しています。そして、公共交通が消えてしまうと「通学できない」「車でしか行けない」「車を運転できないなら暮らせない」地域となってしまいます。個人の利便から自動車依存が行きすぎて、地域社会に問題が起きているのです。

収益と公益の混同

ところが、現在の論調では、収益が上がる都市鉄道・都市間鉄道と、公益的目的で維持されている地域鉄道を一緒にしてしまい、「赤字が問題」「経営改善が急務」と独立採算として捉えられることが多いのです。これが、

鉄道どうする

と論じられ、「収益事業として問題がある」、「鉄道の維持を誰が負担するのか?」といった、お荷物的な捉え方になっています。

公益の活用

一方で、公共交通を活用することにより、まちづくりの問題が解決され地域経済が回るといった公益性を高めることもできます。このため、欧米ではまちづくりの一環として公共交通への公金投入を公共投資と位置付けています。米国公共交通協会では、公共交通への投資は5倍の社会的便益を生み出すという調査レポートを出しています。つまり、鉄道でまちをどう良くしていくかという

鉄道どうする

が欧米のお宝的な捉え方です。地域鉄道は収益源が無いので「鉄道どうする」では誰がどれだけ負担するかという後ろ向きな議論だけにとどまります。一方で、「鉄道どうする」と意識が変わると、鉄道というお宝を活かし、住民QOLの向上・人口減の緩和・地域ブランド向上・地域の発信・商業観光振興・中心街の活性化など、数々のメリットを引き出すことができます。

社会認識を変えるには

社会認識をいきなりパッと変えることはできません。しかし、鉄道の公益性・メリットを社会に実感いただく策を繰り出すことで、市民・メディア・行政に気付いていただき前向きな議論と改善が進むようにすることはできます。日本鉄道マーケティング代表の山田はそのような手法で地域鉄道の改善・改革を進めてきました。

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2.「繋ぐチカラ」で持続可能に

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