地域鉄道経営のご苦労、お察しいたします
「あと何年持たせられるか」今、地域鉄道の環境が大変厳しくなり、各地で悲鳴が上がっています。利用客が減り、赤字が増える中、鉄道の内情を理解してもらえず自治体からの支援が減らされる。一方、沿線の方々はその内情を知らず、理不尽と思える要求すらしてきます。増収のために副業を立ち上げてもさして売上にはならず、人件費を抑えているため社員のモチベーションも上げづらく、地域の足を守る重責を担いながら大変なご苦労の中で経営されている事とお察しいたします。もしかしたら、もう打ち手が無いと半ば諦めかけているのかもしれません。
地域鉄道を黒字にする事は難しいですが、赤字を減らす事はできます。その鍵は、日本一の過疎高齢化、日本一の道路普及率、そして除雪費がかかる豪雪地帯と国内最悪の鉄道環境と言える由利高原鉄道で成果の上がった手法と考え方です。私は由利高原鉄道のマーケティングを担い、経営の改善につなげていました。条件が厳しく組織も小さい由利高原鉄道にできた事ですので、それよりも条件が良い地域鉄道であれば必ず実行できるはずです。
地域鉄道が抱える4つの問題
昨年12月、私は東北・中部・関西にある14社の地域鉄道を訪れ、うち8社の社長さまと直接お話をいたしました。私鉄、第三セクター、並行在来線と事業形態は異なり、それぞれ厳しい状況の下必死になって考え活動されていましたが、各社を由利高原鉄道と較べると共通する4つの問題を抱えている事に気付きました。
- 人がいない所で商売をしている
- インターネットで成果が出ない
- 個人旅行客が来てくれない
- 地域の理解が得られない
これらの問題は業績を改善する障害となり、経営者や社員が頑張ってもなかなか成果がでない事態をもたらしています。もちろん、これらの問題には当然お気づきになっており、現状では解決が難しかったのではとお察しいたします。しかし、今は状況が変わりこれらの問題を改善できるチャンスが到来しています。
つづく